課題背景R&D変革が、経営の成否を分かち始めている

日本のR&D投資が事業成長に結びついていない
今、日本のR&D投資の規模は、GDP比で 3%強と、先進国の中でもトップ水準(※1)を維持しています。しかし、R&Dが企業の付加価値向上に貢献しているかという点では、先進国の中で最下層の水準にあり、この傾向は過去30年続いています(※2)。日本や日本企業にとって、R&D投資をいかに事業成長に結びつけるかは、大きな課題です。
※1:文科省科学技術・学術政策研究所「科学技術指標2024」より当社算定
※2:OECD「Main Science and Technology Indicators」(2022年)Business R&D支出および産業付加価値データを基に経済産業省作成
事業価値を伸長させるカギ「R&D変革」
2015年以降に事業価値を150%以上伸長させ、グローバル水準の成長期待に応えた日本企業を分析すると、その共通因子として「R&Dに関する根本的な改革の取り組み」がなされています(※3)。R&Dが事業成長を左右することが明らかになる中、この改革にどのように取り組んでいくかが、事業価値を伸長させるカギになっています。
つまりR&Dは、企業の大きな成長に不可欠であるにもかかわらず、多くの企業はそれに結び付けることができない状態であるといえそうです。
※3:『シン・日本の経営 悲観バイアスを排す』(日経BP)、『両利きの経営』(東洋経済新報社)等を参考文献として当社分析
R&D変革を事業成果へとつなげる「3つのブレークスルーポイント」
R&D変革を事業成果へとつなげるためには、何が必要なのでしょうか。私たちは、R&Dを事業成長に結びつけるまでに「3つのブレークスルーポイント」が重要と考えています。R&D変革を抜本的・全社的な課題として取り組む多くの企業では、これをなかなか超えられないという悩みが生じているようです。
①「技術の価値規定」がうまくいかない
技術視点の分析はできるが、その顧客価値を想定するのが難しい。技術の棚卸をしても、その中から優位性あるシーズを特定しにくい。
②「市場機会の発見」がうまくいかない
市場の潜在ニーズや深い顧客インサイトを掴むことが難しい。データ分析ベースの活動にとどまってしまい、ユニークな視点が生まれない。
③「実装フェーズでの段階的・計画的なマーケティング推進」がうまくいかない
新しいアプローチで不確実性を想定しにくく、事業実装段階で課題が表出する。本当に市場を動かせるのか?はローンチしてみないと分からない。
このようなお悩みの解決に向けて、電通は、R&Dにブレークスルーを起こし、
技術起点のイノベーションを支援する「R&D For Growth プログラム」をご提供します。
概要自社ならではの「技術の本質価値」を抽出し、イノベーティブな事業創出へとつなげる
「R&D For Growth」は、技術アセットの価値を抽出し「事業価値創出」へ繋げる、電通独自の伴走型・課題解決プログラムです。 R&D・事業部・経営企画などの部門の協働をアクセラレート(促進)するとともに、事業化を見据えたマーケティングまで一気通貫で伴走し、R&Dを事業の成長につなげる取り組み全体にコミットします。
取り組みに当たっては、電通が実践を通じて整備した3つの「サービス・コンポーネント」を企業の状況に合わせてご提供し、R&Dのブレークスルーポイントで生じる課題を解消します。また、改善にとどまらず、電通の持つ創造的で柔軟なアプローチや統合的なプロデュース力を十全にご提供し、構想から実装までが求められる事業創出の推進を支援します。
これらの支援を通じて、その会社ならではの「唯一無二の答え」を実践的に導出します。
R&D For Growthのサービス・コンポーネント
■ 技術価値リ・フレーミング
保有する技術アセットそのものを棚卸するだけでなく、技術の周辺に潜む企業固有の歴史背景やバリューチェーンまで含めて分析するストーリー発想でコアコンピタンスを抽出し、 開発者以外にも共有可能なコンセプトとして再定義します。
■ 市場オポチュニティ・モデリング
豊富なプランニングアセットを駆使し、ユニークな構想の導出を支援。本質価値が競争優位となり得る、捉えるべき市場機会を抽出します。
■ マーケティング・デザイン
電通がこれまでに培ったマーケティング実践知に基づき、実際に顧客を行動変容へ導くコミュニケーション実装へと結実させます。

3つのサービス・コンポーネントを支える、独自アセット群
3つのサービス・コンポーネントには、電通の強みである「クリエイティブ力」「ビジネスデザイン力」「マーケティング力」などを活かした独自のアセットが含まれており、これらをご活用いただくことで、R&Dを事業成長に結びつけていく上で必要な組織能力の強化を図ることができます。
さらに、これまで一部門に閉じがちだったR&Dの取り組みが部門の壁を越えて組織全体に広がり、新たな企業文化の醸成や人材育成にまでつながっていくことが期待できます。
3つのサービス・コンポーネントを支える、独自アセット群
| Component |
Approach |
Uniqueness |
技術価値 リ・フレーミング |
ビジネスモデル(B)技術(T)顧客(C)視点を統合分析する「BTCフレーム」 |
クリエイティブな 視点からの 技術分析 |
| 「何ができる技術か?」視点で技術分析する解析モデル「技術バラシ」 |
| 技術情報を技術者以外にも分かるコンテンツに情報編集する「技術カード」 |
市場オポチュニティ・ モデリング |
未来・生活者データを起点に市場への視点を拡張「未来研究/1億人ペルソナ」 |
独自の 市場データと 企画ノウハウ |
| 電通のプランニング脳を搭載したAIを駆使して有望市場を抽出「∞AI」 |
| 多様なクリエイターによるユニークな構想「クリエイター・チーミング」 |
マーケティング・ デザイン |
中期浸透を見据えた上市~コミュニケーション設計「ローンチ・デザイン」 |
マーケティング 実践知・ コミュニ ケーション 実装力 |
| デザインアプローチで顧客を行動変容に導く「プロダクト&UXデザイン」 |
| 顧客視点に投資家、従業員、社会視点を統合「IR/ER/PRデザイン」 |
提供体制電通グループの多様な専門性アセットを組み合わせ、百社百様の課題に個別オーダーメイドで伴走します
電通グループの各専門ユニットの人材によるチームを組成。多岐にわたる職種(エンジニア、デザイナー、クリエイター)がセッションに加わることで、柔軟な事業構想とアイデアの可視化ができるとともに、事業実装だけでなく、計画・実装のフェーズまでをトータルにサポートします。

ご提供にあたっては、統合プロデュースに長けた電通のプロデューサーがご担当者様に向き合い、高いスキルを持つ専門メンバーを編成。個性あるサービスをご提供するオリジナルな体制をつくります。
導入メリットイノベーティブな事業実装だけでなく、R&D変革と企業価値伸長に資する多面的な成果をご提供

R&Dの活性化
自社技術の本質をコアコンピタンスとして再定義することで、これまで埋もれていた技術の可能性を引き出し、事業創出に繋げるスキームを構築します。部門を越えた共通認識が生まれることで連携が活性化し、研究開発投資のリターン(ROIC)向上にも寄与します。
事業機会の拡張
自社技術を起点に、競争優位を築ける市場を見極めることで、従来の延長では捉えきれなかった新たな事業機会の発見を促進します。探索の精度が高まり、より戦略的に市場参入・事業ローンチを進めることが可能になります。
意思決定の精度・スピードの向上
コアコンピタンスと市場機会を接続して整理することで、投資判断や開発テーマの選択がしやすくなります。探索の無駄を削減し、「どこに集中すべきか」が明確になることで、素早く精度の高い意思決定が可能になります。
組織育成/文化変革
R&D部門を、ややもすると守秘性の高く閉鎖的な部門から、新事業開発や企業変革をリードする創造性ある部門へと変革することができます。自社にイノベーションを生むための方法論や文化が新たにインストールされるとともに、プロジェクトの実践を通じて、技術と事業の両方に強い次世代幹部の育成につながります。
お客様の声様々な観点から、具体的な成果についてご評価いただいています
自社技術の本質が明確になった
[部品製造メーカー CEO]
「自社の技術の本質はこういうことだったのか」とコアコンピタンスにたどり着くことができた。「このコンセプトの中で事業を展開すればよい」と確信でき、「何か新しいことはできないか?」と青い鳥を追い続ける探索コストが大幅に削減できた。
開発方針の合意形成が進み、投資判断のスピードが向上した
[住宅設備・建材メーカー 営業副本部長/事業部長]
ユニークなアイデア創出にとどまらず、「社会的な視点から開発ビジョンを設定する」という関係者どうしの目線合わせができた。創発的なファシリテーションによりGo/NoGoの合意形成ができ、事業投資やローンチのスピードを向上できた。
ユニークな構想と経営ロジックを両立し、迅速に製品化できた
[製造系・インフラ企業 研究開発本部長]
外部からのクリエイティブな視点導入と創造的なプロジェクト推進で、新しい価値/課題を発見できた。ユニークな構想だけでなく「なぜ我々がやるべきなのか?」とした経営ロジックまでデザインすることで、POCで停滞することなくプロダクト化まで進めることができた。
プロセスそのものが人材育成、新しい方法論発見につながった
[大手トイレタリーメーカー 事業部長]
市場探索セッションにおいて、毎回新しいフレームやツールを提供、見えなかった課題を指摘してくれた。オリジナルな調査や分析スキームを駆使して組織合意形成に導くファシリテーションに助けられた。一緒に見つけ出すプロセスを体験し、より自分ごととして推進できたと感じる。