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      今こそ、アートの力をビジネスへ【第3回】 何から始める? ビジネスに求められる「アート思考」を身につけるために

      第1回から第2回にかけ、「アート思考」が注目される理由やその具体的な中身についてお話してきた当連載。そろそろみなさんも「アート思考が何かは分かった。で、どうすれば身に付くの?」とお思いでしょう。最終回となる今回は、アート思考を自分の中に取り入れるための方法や、電通 美術回路(※)がご提供する「ビジョンスケッチ」プログラムについてお話していきます。これを最後まで読んだら、きっとあなたもアート思考を実践してみたくなるはず!

      美術回路とは、アート界とのネットワークを生かし、幅広い視点から企業のアート活用戦略のコンサルティングおよび実施に向けたサポートを統合的に行うプロジェクトチーム。

      INDEX

      アート思考を身につける基本の4ステップ

      第1回でもお話したように、「アート思考」を身につけるにはアート作品と向き合うことが不可欠です。しかしながら、美術館へ行ってただ作品を眺めるだけでは、アート思考は身につきません。重要なのは、アートを通じて見えてきた世界や作品の背景、文脈などを言語化し、自分なりの解釈や考え方の変化につなげること。つまり、アートが自分の思考になにかしらの影響を与えている状態へと持っていくことです。それを私たち美術回路では、「内在化」と呼んでいます。アート思考を内在化するステップをまとめると、下記のようになります。

      ステップ1. アートとの接点を持つ

      美術館やアートイベント、ギャラリーなど、世の中にはアートとの無数の接点があります。まずはそうした中から自分にあったものやアクセスしやすいものを選び、アートに接することから始めましょう。
      美術館の展覧会情報については、「Tokyo Art Beat」いったアート関連情報のアプリや、『美術手帖』のウェブ版を活用するのがおすすめです。

      ステップ2. アートと出会う

      アートとの接点をもったら、次はあなたの心を動かすような作品と出会うことが大切です。優れた現代アート作品には、私たち鑑賞者に簡単に言葉にはできないような心に直接訴えてくるものがあります。

      ステップ3. 思考探索─アーティストの思考回路を探る

      自分のセンサーに触れる作品と出会ったら、今度はアーティストの思考回路について考えていきます。急にハードルが上がったように思うかもしれませんが、難しく考えなくても大丈夫。受け取った印象を言葉にしてみたり、図録などで作品に関する解説を読んだり、あるいは知り合いと作品についての意見を交わすだけでも、気づけることがたくさんあるでしょう。

      ステップ4. 内在化─自分なりの解釈・気づきや変化が生まれる

      1~3のプロセスを経ると、次第に作品の意味づけや解釈が自分なりにできるようになります。すると、そこから新たな気づきや変化が生まれ、さらに思考が活性化していきます。これこそが、まさにアートの内在化です。

      アートと向き合うときに重視すべきなのは、作品の知識を蓄えることでも、アートの教養を身につけることでもありません。アーティストの思考回路に触れることで、あなたなりの思考回路が新たに身につき、あなたの人生や仕事において、小さな変化や気づきが生まれることが何より大切です。このプロセスの繰り返しが、アート思考に必要な「問題提起力」「想像力」「実現力」「対話力」の4つの力を高め、アート思考を内在化させていくのです。

      ……といっても、それを一人でやるのはなかなか簡単ではありませんよね。そこで! 我々美術回路の出番です。

      アート思考の内在化をサポートする「ビジョンスケッチ」とは?

      美術回路がご提供する「ビジョンスケッチ」は、まさにこの内在化ステップを、ビジネスパーソンが自分の問題として体験できるようにするプログラムです。プログラムが対象とする方の多くは、アートに興味はあっても、アーティストの思考回路や自分なりの解釈にまで及んで考えることに慣れていません。ましてや、それが自分の仕事にどう結びつくのかなんて、想像もつかない場合がほとんどです。そうした方々が、アート思考を通じて「自分の実現したいこと(ビジョン)」を描けるようにサポートすること。それが、「ビジョンスケッチ」の役割です

      「ビジョンスケッチ」の流れとは?

      「ビジョンスケッチ」は、第2回で詳しくご説明したアート思考の4つの力に沿って実践します。それぞれの力を身につけるために、実際のアートを鑑賞する、自分なりの解釈を言語化する、自分のやりたいことを描いてみる、その実行に向け計画を立てる……といったワークをご用意。自ら取り組むことで、実践的にアート思考を内在化していきます。

      ビジョンスケッチの流れ

      アートとビジネス、双方のプロが講師を務めます

      「ビジョンスケッチ」では、数々のビジネス現場を経験したクリエーティブディレクターやマーケティングプランナーだけでなく、現代アートの世界に精通した専門家も講師として登場。アートとビジネス、どちらかに偏ることなくバランスのとれたアプローチをすることで、アート思考を自分の仕事へとシームレスにつなげて考えられるようサポートします。現代アートが今まさに抱える問題意識に触れられるという点でも、貴重な機会となるでしょう。

      人材育成から新規事業創出まで幅広く対応

      アート思考を組織に浸透させ、事業創出やイノベーションつなげていくには、ある程度の時間を要した持続可能な仕組みづくりが必要です。何がどれだけ必要になるかは、組織の文化や体制、社員が普段どれくらいアートに触れているかなどによってさまざま。そこでビジョンスケッチでは、アート思考の中でも前半の「問題提起力」「想像力」にフォーカスしたアート初心者向けプログラム(ベーシック版)から、プロジェクトチームを組んで新規事業や商品を生み出していく中長期プログラム(アドバンスド版)まで、複数のバリエーションをご用意。組織の課題に合わせたプログラム内容をお選びいただけます。

      大手企業での実施実績も多数

      「ビジョンスケッチ」は、すでにいくつかの大手企業様でご活用いただいており、さまざまな職種・役職の方がご参加されています。現在はオンラインでのワークショップ実施にも対応しています。

      ワークショップの中身をチラ見せ!

      最後に、ビジョンスケッチのより具体的な内容を知りたい方のために、以前実施したワークショップの様子を少しだけご紹介します。
      このワークショップでは、アート思考に必要な4つの力のうち、ビジョンを確立するうえで重要な「問題提起力」「想像力」の2つのステップを中心に体験していただきました。集まったのは、メーカーや不動産、金融、メディアなど、普段はアートと直接は関係のない仕事をしている総勢20人の方々です。

      レポート①:自分の問題意識を掘り下げよう

      ワーク1
      最初のワークでは、「自分の問題意識を掘り下げよう」というテーマで、日頃の仕事における“モヤモヤ"(問題意識)について話してもらいました。すると参加者からは、下記のような問題意識が聞かれました。

      「日頃、仕事で社内アンケートを見る機会があり、そのなかで社員の不満を多く目にした。もっとみんながシンプルに自分の好きなことを追求して共有できれば、より心地よい世界ができるのに……」

      「ここ最近、データ主義やDXの普及などが進み、データやシステムといった『手段』が『目的』とされてしまっている。その結果、ワクワク感や美意識、生身の人間のストーリーなどが削ぎ落とされてしまっているように思う」

      ワーク2
      次に、これまで影響を受けたアート作品とその理由を発表してもらいました。参加者からは、現代アート、写真、建築、音楽、CDジャケット、マンガ、ゲームなど、実に幅広いジャンルの作品が挙げられました。たとえば食品メーカーに勤めるSさんは、「東日本大震災発生時の記憶を映像として記録する」というプロジェクトに参加し、その映像作品から「震災のリアリティ」を肌身で感じて自分の価値観が変わったといいます。

      まとめ
      こうした発表に対し、講師陣の美術批評家からは、以下のような解説がなされました。

      「アーティストはきわめて個人的な問題意識を表現することからスタートする。それが他者の共感や行動の連鎖を呼び起こし、その結果、新しい世界を生み出し、世界を更新していく」

      普段ぼんやりと感じていたことや、なんとなく好きだと思っていたものについて改めて考え、言語化して発表することで、参加者は自分の問題意識に対して自覚的になることができます。そしてその問題意識こそが“ビジョンを描く出発点”であることを理解しました。

      レポート②:自分がつくりたい世界を表現しよう

      ワーク3
      続くワークでは、「自分がなりたい、ありたい姿や自分らしい世界をビジュアライズする」というテーマで、参加者に作品を発表してもらいました。自筆の絵画、イラストから、写真や写真のコラージュ、動画共有アプリTikTokでのムービー制作など、さまざまな表現手法で参加者自身のつくりたい世界がイメージされた力作が生まれました。

      たとえば、東日本大震災を扱った映像作品に影響を受けたというSさんがつくったのはこんな作品。

      「ビジョンを持つ人や会社のそばに立って、そのビジョンを実現する具体的なアウトプットや、データなどに埋もれて見えにくくなっている個人の気持ちの動きなどを照らせる人になりたい。この理想の姿には、東日本大震災の被災者にインタビューをして、人に対する見方が変わった体験が大きく影響しています」(Sさんの制作意図より)

      これに対し、美術批評家からは下記のようなコメントがありました。

      「人間の手で作られたものの説得力を感じた。二人とも、対象物を見ていない。指をさしている人は前を見ていない、双眼鏡の人は自分の眼で見ていない。後ろの人の主体性は懐中電灯と双眼鏡。Sさんは装置になりたいのかもしれない」

      まとめ
      ここでのポイントは、ワーク1,2を通じて自分の問題意識に自覚的になったことで、「なりたい姿」を具体的に描けたということ。のみならず、講師陣がアートの文脈で解釈することで、制作者本人も意図していなかったような新たな解釈や意味などに気づかされたことです。Sさんも、自分のビジョンに対する考えをさらに深めている様子でした。

      今のあなたの問題意識が、未来の仕事をつくりだす

      私たちの日頃の仕事は、「周りが何を望んでいるのか?」から始まることが多いものです。だからこそ、視点を変えて「自分の興味や悩み」を起点に世界とアクセスしていく思考回路を実践することで、新鮮な気づきと刺激を得ることができます

      今のあなたの“モヤモヤ”も、きっと次の仕事を生み出す種になるはず。アート思考や「ビジョンスケッチ」への興味がさらに高まったら、ぜひ一度、私たち美術回路にご相談ください。

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