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    SFAが営業現場に定着しない理由と対策方法を解説!

    最終更新日:2023年06月19日

    SFAが営業現場に定着しない理由と対策方法を解説!

    多くの企業が導入を検討し、実際に導入を開始しているSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)。これは、企業が自社の顧客の状況や営業活動の進捗を把握することで、営業活動の生産性向上を図るためのツールです。

    しかしながら、SFAの導入を決定した経営・マネジメント層の思惑とは異なり、実際にそれを入力・活用する営業活動の現場において、なかなか活用が定着しないという課題を抱えている企業は少なくありません。

    そこで、今回の記事では「SFAが定着しない理由」を探ることで、「SFAを営業現場に定着させるための対策法」について解説していきます。

    INDEX

    SFAの定着に課題を感じている企業は多い

    なぜ、SFAを導入したものの、なかなか定着しないという企業が多いのでしょうか。
    ここでは、SFAが定着していない現状と、その要因について考えていきます。

    実は利用されていないSFA

    株式会社ハンモックが2021年11月18日〜同年11月22日の期間に、SFAを導入したことがある従業員数300名以上の企業の営業管理職308名を対象に行った調査(※)によると、全体の約6割にのぼる企業がSFAの現場活用において課題を感じています
    ※出典:法人営業応援マガジン ホット「SFA導入経験がある従業員300名以上の管理職、約6割が『営業現場での活用に課題あり』」

    あなたの企業ではSFAの現場活用において課題がありますか

    言うまでもなく、SFAは導入するだけではなく、営業現場に定着し、活用されることではじめて営業活動の効率の向上が期待できるツールです。さらに、活用を続けることで、営業活動の改善点や課題等が発見することができます。

    せっかくシステムを導入したにも関わらず、有効活用ができなければ、SFAを導入した意味はありません。そのような企業では、SFAが定着していない理由や、その根本的な原因が何なのかを把握する必要があります。

    「導入する側」と「実際に使う側」の意識のギャップが存在

    SFAがなぜ、定着しないのか?まず第一にあげられる要因として、「導入する側」と「実際に使う側」、つまり経営・マネジメント層と営業担当者の間の「意識のギャップ」があります。

    経営・マネジメント層は、営業活動の状況をつぶさに把握し、あらゆる判断に活用したいと考えてSFAを導入しますが、営業担当者がその目的を十分理解していないと、入力すること自体に意味を感じることができません。

    経営・マネジメント層の意図することが、実際に使う営業担当者に共有されていないと、単に仕事と手間が増えるだけだととられてしまいます。

    真の顧客は、現場の営業担当者

    SFA導入における真の顧客は誰なのでしょうか?
    私たちは、実際に入力をし、その結果をビジネス成果へとつなげていく営業担当者であると考えます。

    SFAを定着させるために、経営側が現場の入力の進捗を絶えずモニタリングして、入力を促進するよう指示を出したとしましょう。入力する営業担当者にとっては、ただでさえ「業務量が増えるだけ」と感じているところに、さらにトップダウンでの指⽰が加わることになり、⼼理的な離反へとつながってしまうだけとなります。その結果、「⼊⼒のための⼊⼒」が増えることでデータの精度が下がってしまい、有⽤性の低いデータしか貯まらない…という負のサイクルが⽣じてしまうことになります。

    SFA導入においては、顧客である営業担当者に導⼊の意義を理解してもらい、⾃分ゴト化してもらうことが重要です。それに加えて、SFAのシステムに⾃然に触れてみたくさせたり、能動的に使ってもらうための仕組みを提供するといった、営業担当者のモチベーションを⾼める取り組みも不可⽋です。

    「SFAが定着しない=営業担当者が入力しない」理由とは?

    SFAの導入の意義を営業担当者に知らせ、共有することができたのに、それでも入力、活用されない。導入担当者の方が次に直面するのは、このような課題ではないでしょうか。ではなぜ、思うように情報が入力されないのでしょうか。

    ここでは、主にシステム面、ユーザビリティの側面から、その理由について考えてみたいと思います。

    入力に時間がかかり負担に感じやすい
    機能が多くてわかりにくい
    目的が明確化されておらず営業担当者に伝わっていない
    操作性が悪く、使いにくい
    営業担当者のITリテラシーが低い

    入力に時間がかかり負担に感じやすい

    SFAの運用では、営業担当者は案件情報や顧客に関する営業情報を日々欠かさず入力する必要があります。その際、入力項目が多くなると、入力することが営業担当者の負担となり、彼らの日々の営業活動の進行を妨げることになってしまいます。結果、次第にSFAが自分たちの日々の活動を阻害する面倒なシステムだと認識されてしまい、入力されなくなってしまうのです。

    また、入力項目の多さだけではなく、スマホからの入力ができなかったり、他のツールと連携がとりにくかったりなどの機能的な不備がある場合、それも入力を妨げる要因となります。

    機能が多くてわかりにくい

    SFA導入の際、機能面の充実を優先するあまり機能を多くしすぎると、営業担当者にとってわかりにくいシステムとなってしまい入力を妨げる要因となります。機能が多すぎると、営業担当者がそれぞれの機能を十分に理解することができず、効果的に使いこなせないケースが生じます。機能を使いこなせず自分が情報を入力しても一向に業務に活かされないことで、営業担当者が効果を実感できないという状況が生じ、積極的に活用しようとは思わなくなるのです。

    これは、SFA導入の目的を明確にして、必要な機能が何かについての十分な検討がなされないまま導入をした場合に生じやすい問題です。自社の導入目的に沿って、必要最低限の機能を備えた使いやすいシステムとは何かを、事前に十分に検討しておく必要があります

    目的が明確化されておらず営業担当者に伝わっていない

    SFAが最先端のツールだからという理由や、評判の良いSFAを使えば問題ないだろうという曖昧な理由でSFAを導入しても成功するとは限りません。まず、社内での課題を洗い出して、自社がどのような目的でSFAを導入するのかを明らかにする必要があります。

    その際、SFAの導入目的を営業担当者に明確に伝えることが重要です。会社の経営陣やマネジメントが導入目的を把握していても、現場側の担当者の理解が不十分であれば、時間を使ってまで入力、活用とする気持ちにはなれません。

    SFAの導入目的は、顧客管理なのか、営業活動の進捗管理なのか、組織の情報共有なのか。自社の目的を詳細に伝えることで、現場の担当者に利用のメリットを理解させることが大切です。

    その際、SFA導入の目的や使用方法を現場の担当者に説明し、教える役割を担った人材を現場に配置して浸透策を講じるなどの施策も必要になってくるでしょう。

    操作性が悪く、使いにくい

    SFAを選ぶ際に、デザインや機能性を重視しすぎると、かえって操作性の悪いものを導入してしまい、効果的に機能を使いきれないといった問題が発生します。

    SFAの導入の際には、必要な機能を洗い出し、どのツールが操作しやすいのかを営業担当者に事前にヒアリングしてから選ぶことが重要です。特に、まだSFAの操作や活用に慣れていない場合は、使う者にとって操作性がよく、機能がシンプルなツールを選ぶことをおすすめします。

    UI/UXが悪いSFAを導入してしまうと、営業担当者が使いづらく、効果的に活用しきれないことが原因で、導入の目的であった業務改善ができない事態に陥ってしまいます。繰り返すようですが、真の顧客は営業担当者です。実際の利用者にとって使いやすいかどうかが、最も重要なのです。

    営業担当者のITリテラシーが低い

    現場の営業担当者の中にITリテラシーが低い人がいると、SFAというシステム自体に抵抗感を持ち、入力をしてくれないという事態が生じてしまいます。

    SFAは組織全体で蓄積したデータをもとに、営業活動の改善を図る仕組みです。そのため、一部でもデータを入力しない人が出てくると、正確な判断をするための情報が得ることができません。

    先に述べたように、SFA導入の目的や活用方法を現場の担当者に浸透させる役割を担った人をアサインし、営業担当者のITリテラシーを高めるための現場での活動を企画し、推進してもらうということも必要です。

    SFAを定着化させるための一般的な対策

    SFAを定着化させるには、様々な対策がありますがここでは、一般的な対策を4つご紹介します。

    入力する理由を明確にする
    UI/UXの良いSFAを活用する
    入力項目をシンプルにする
    IT研修やサポート研修を行う

    入力する理由を明確にする

    SFAを定着させるための第1歩は、営業担当者の入力を促進することです。そのためには、営業担当者に情報を入力させる理由を明確にし、しっかり伝えねばなりません。

    彼らにとっての「入力する理由」となることは何でしょうか。それは彼ら自らの営業活動の効果を可視化することで、日々の活動の課題や機会のフィードバックを得られることです。実際に使う営業担当者がそのことを理解すれば、SFAの活用が日々の営業活動の手助けになる、自分にとって役に立つものであることに気づかせることができ、定着化につながります。

    UI/UXの良いSFAを活用する

    優れたUI/UXを持つツール利用することは、営業担当者の入力の負荷を軽減し、入力時間も削減するという効果につながります。

    どのようなUI/UXのツールがよいかを検討するには、SFAを本格的に導入する前に、実際使用する営業担当者に事前調査を行い、その意見を取り入れることをおすすめします。営業担当者にとって使いやすいUI/UXを持つSFAを選ぶことで、導入後もスムーズに活用を進めることができます。

    入力項目をシンプルにする

    SFAは入力項目などを、用途に応じてカスタマイズするが必要があります。そのため、自社にとって適切な入力項目を決めて設定する必要がありますが、その際、入力項目をできるだけシンプルにすることができれば、営業担当者の負担軽減に繋がり、無駄な時間が削減できます

    必要以上に機能性の高いSFAは、入力する項目が多く複雑で、かつ高価格となる傾向があります。自社の予算に合ったツールを選ぶということはもちろんですが、入力項目が複雑で活用できないといった事態にならないよう、情報収集を事前に十分に行い、予算と目的に応じた費用対効果の高いSFAを導入するように心がけましょう。

    IT研修やサポート研修を行う

    SFA導入後も定期的にIT研修やサポート研修を行うことも重要です。先述したように、ITリテラシーは営業担当者それぞれ違い、使いこなせるどうかは社員によって異なります。

    特に導入初期には、実際に操作していてわからないことや疑問点などが現場から次々と出てきますので、それを解消する機会や場が必要になってきます。SFAの導入サービスを行っているベンダーでは、導入後のサポートまでを提供している場合もあるので、導入前に必ず確認しておきましょう

    SFAを定着させる新たな手法「ゲーミフィケーション」

    ここまで、SFAを定着させるための一般的な対策を4つご紹介してきましたが、その上で、最も重要なことは、「いかにして営業担当者を能動的にモチベートできるか」ということです。そのためには、SFA導入が、営業活動の成果を効果的に可視化し、それらを評価したり、達成感の提供となるための「仕組み」が必要です。

    そこでご提案したい、新たな手法が「ゲーミフィケーション」です。

    ゲーミフィケーションとは、英語の「gamification」が由来で、日本語に訳すと「ゲーム化」と訳されることもあります。「レベルアップ」や「獲得したポイントのスコアによる競争」など、ゲームのデザイン要素や原則をゲーム以外の物事に応用する取り組みで、参加者を楽しく熱中させ、目標達成に向け能動的なアクションを引き出す仕組みとしてビジネスの世界でも活⽤が進んでいます。

    ゲーミフィケーションは、SFAの定着に欠かせないいくつかの課題を全て解決します。

    ・ゲーム感覚で楽しく⼊⼒⾏動ができるUI/UXの構築
    ・⼊⼒結果の⾒える化=フィードバックの仕組み構築
    ・⾏動レベルに合わせた、利⽤者の成⻑の可視化
    ・「思わず使ってしまう」内発的な動機付け

    ゲーミフィケーションをSFAに取り入れると、現場の担当者はゲームを行うように楽しんで入力を行うようになり、営業活動のプロセスや結果もゲームのスコアのようなかたちで⾒える化されます。⼊⼒した情報に対するフィードバックもゲーム感覚でわかりやすく行われるため、担当者自身が内発的にモチベーションを高めるようになります。この好循環を創り出すことにより、入力と活用が浸透し、SFAの定着を図ることができます

    ゲーミフィケーションを活用した企業内DX定着支援サービス「EnGame」

    ゲーミフィケーションの手法がSFAの定着に効果がある、とわかったとしても、実際に自社のSFAに活用するには、どこから、何を始めればいいのか・・・。

    そこでご紹介したいのが、私たち電通プロモーションプラスがご提供する企業内DX定着支援サービス「EnGame」(読み:エンゲーム/Engagement by Gamification の略語)です。

    EnGameは、ゲーミフィケーションを活用し、企業の社内システムにゲーム要素を加え「皆で遊ぶように、楽しんで使ってもらう」ことで、社員のエンゲージメントを⾼め、利⽤へのモチベーションを向上させるプログラムです。

    既に導⼊済システムのシステムやベンダーをリプレイスすることなく、対象となる組織やシステム環境を理解した上で、電通グループで培ってきた「⼈を動かし、⾏動を定着させる」ノウハウを活かし、利⽤の定着をサポートいたします

    各企業様のSFA利⽤状況や環境、データ/システム等の診断・ヒアリングを⾏いながら、課題に対して最適なゲームレベルデザイン、UI/UX、プログラムの開発・実装を⽀援いたしますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

    EnGame

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