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    新規事業立ち上げは「つくりたい未来」の可視化から始まる!

    最終更新日:2024年04月24日

    新規事業立ち上げは「つくりたい未来」の可視化から始まる!

    大企業から中小企業、スタートアップまで、新規事業の立ち上げに取り組む組織が年々増えています。背景にあるのは、社会環境の急速な変化。「これまでのやり方が通用しない未来に向け、新たな事業が必要だ!」……とは分かっていても、事業につながるアイデアはそう簡単に思いつくものでもありません。これからの新規事業立ち上げにおいて必要な視点やアイデアの創出方法について、電通グループの横断組織「未来事業創研」ファウンダーの吉田健太郎が解説します。

    PROFILE

     

    INDEX

    新規事業の立ち上げ、楽しめていますか?

    未来はワクワクするものだったのに……

    1985年、私は当時まだ珍しかったパーソナルコンピュータ「PC-8801」を手に入れ、オタクまっしぐらの人生を歩み始めました。その頃の私にとって、パソコンの先に広がるのは希望や可能性に満ちた世界。未来を考えるのは、本当にワクワクすることでした。

    でも今、みなさんにとっての未来はどうでしょうか? この記事に興味を持たれた方は、おそらく自社の新規事業創出を任された、あるいは事業アイデアの提案を求められている、といった状況の方がほとんどでしょう。目の前の業務や課題対応に追われ、「アイデアを広げることができない」「どう考えたらいいかわからない」「未来に前向きになれない」と苦戦しているところかもしれません。

    プラスの視点で、未来が描ける世の中にしたい!

    私が子どもの頃にワクワクしていた未来は、今や課題だらけの現代になってしまいました。社会課題を解決することは言うまでもなく重要です。でも、課題解決ばかりにとらわれず、「未来に何があるとうれしいだろう?」「どんな未来の暮らしなら楽しめるだろう?」とプラスを生み出す視点を持つことも、未来創造においては不可欠だと私は考えています。そしてそのために立ち上げたのが、「未来事業創研」です。

    未来事業創研は、企業の事業創造・変革の実現を支援する、電通グループの横断組織です。「次世代に、“未来が楽しみになる世の中”を残したい」。この思いが、私たちの活動の原点となっています。今回は、未来事業創研流の新規事業アイデアの生み出し方や、実際にご提供しているサービスについて紹介したいと思います。

    「あるべき姿」から未来を描くことが大事

    よく聞く“バックキャストアプローチ”とは?

    これまで新規事業創出について少しでも調べたことがある人なら、「あるべき姿」や「バックキャスト」といった言葉を一度は目にしたことでしょう。この2つは昨今の事業創出の大きなキーワードになっており、まず未来における企業の「あるべき姿」を描き、そこから今やるべきことを逆算して検討していく、というアプローチ方法です。未来事業創研でも、このバックキャストのアプローチを大切にしています。

    「あるべき姿」が求められる2つの理由

    こうしたアプローチが求められるようになった背景には、次の2つの理由が挙げられます。

    ① くらしの質をより豊かにする「Well-Being」発想の広がり
    経済成長の指針として、かつてはGDP(国内総生産)が重視されていました。しかし2015年に国連でSDGsが採択されて以来、経済的な豊かさと社会課題の解決の両立が求められるようになり、大量生産・大量消費はもはや旧時代の考えに。さらにGDW(Gross Domestic Well-being:国内総充実)という指標も登場し、今後は質的豊かさを重視した事業・ブランド戦略が必要になると予測されます。つまりビジネスチャンスを生む価値軸は確実に変化しており、社会と一人ひとりの豊かさを踏まえた新しい「あるべき姿」が求められているのです。

    ② 「当たり前」の急速な変化
    新型コロナウイルス感染症の拡大により、社会におけるたくさんの「当たり前」があっという間に変化しました。Eコマースが暮らしに定着し、キャッシュレス化により現金を持ち歩かない人が増加。サブスクリプションやVODなども一般化し、「買う」より「利用する」が消費の中心に……などなど、例を挙げればキリがないほど。既存の延長線上で物事を考えていても、これまでの当たり前はあっという間に変わってしまいます。だからこそ、従来の暮らしをなぞるだけではない、その先の「あるべき姿」を想像することが大切なのです。

    何よりも必要なのは「意思≒VISION」の力

    新しい未来の「あるべき姿」は、つねに周囲から理解を得られるわけではありません。特に日本企業の多くは「変化」に消極的で、新しい未来を描くよりも、目の前の課題を予測し、対応しながら進んでいきたいと考えがちです。しかし現代はすでに従来通りのやり方が通用しない時代になっていますし、実際に今「当たり前」になっている事業の多くは、それが登場した当時は「無謀なアイデア」とも思われていたものでした。

    例えば誰もが知るフリマアプリ「メルカリ」の創業者である山田進太郎氏は、世界一周の旅で抱いた「限りある資源を循環させ、より豊かな社会をつくりたい」という思いからメルカリのサービスを考えつきました。社会が必要とする新たな未来を想像すること。それをビジョン化し、強い意思をもって実現させること。この意思の強さは、「未来のあるべき姿」をカタチにするうえで何より重要なものと言えるでしょう。

    で、その未来はどう描けばいいの??

    想像まかせにしない、ファクトベースのアプローチを

    ここからは、「未来のあるべき姿」の具体的な描き方についてお話していきます。
    未来を描くと言っても、自分の想像力に頼るだけでは限界があります。想像を広げるにはそのための“材料”が必要ですし、材料が事実に基づいていなければ、現実からかけ離れ過ぎた未来になってしまいます。

    そこで未来事業創研では、未来を描くための最適なアプローチを「Future CSV Approach」と名付けてフレームワーク化し、ご提供しています。これは、SDGs視点や事実に基づく未来の社会実態に、生活者の欲求や価値観を掛け合わせ、未来の生活シーンを考えていくというフレームワークです。

    ポイントは、社会実態と生活者視点、2つの方向からファクトベースのアプローチをしている点です。否定できない事実に基づくことで、説得力ある未来像を描くことができます。

    想像を脳内で留めず、可視化し共有することが必須!

    ファクトに基づき「あるべき未来」を描く際には、実際に言葉や絵で可視化することが非常に重要になります。可視化しないとビジョンにズレが生じ、組織やチームで事業を進めていく際の支障にすらなってしまうことがあるからです。リーダーが熱くプロジェクトへの思いを語っても、メンバーや部下がそれを共有できず協力し合えない……なんてシーンは、ビジネスにおいてしばしば起こる光景。みなさんも経験があるのではないでしょうか。

    そのため、先ほどの「Future CSV Approach」では、つくりたい未来を「未来ライフピース」として具体的に描き起こします。未来の生活者の価値観や一日の行動も言語化してまとめ、チームで共有できるブレない未来像をつくるのです。こうした可視化のために、事業開発チームにデザイナーやコピーライターなどのクリエイティブメンバーがいると大きな力になります

    「未来ライフピース」の例

    つくりたい未来さえ描ければ、アイデアはどんどん生まれる

    以上のようなアプローチで情報をインプットしていくうちに、あなたの脳は次第に「未来脳」になり、苦悩しなくても自然と前向きな未来が描けるようになります。そしてそれを可視化し共有することで、賛同者が増え、事業立ち上げに必要なアイデアや具体的な行動がどんどん出てくるようになります。

    前向きに楽しみながら未来を描き、それを創り切るという意思を持ち、仲間とともに実現を目指す。それはまさに、私たちが目指す「ワクワクする未来」のつくり方です。

    ワクワクに満ちた事業アイデア創出を、未来事業創研がサポート

    未来事業創研が提供する「Future Craft Process」とは

    ここまでお話ししてきた新規事業立ち上げのプロセスをより多くの人に体験してもらうため、未来事業創研では「Future Craft Process」という事業アイデア創出プログラムを提供しています。

    4つのステップから事業のPurposeとなる“つくりたい未来”を描き、その未来の実現に向けた10の事業アイデアを創出するのがこのプログラムの目標です。

    Future Craft Process 事業アイデア創出までの流れ

    電通独自の発想支援ツールや膨大なデータベースをたっぷり活用

    各ステップでは、未来事業創研独自の発想支援ツールファクトデータを活用し、参加者をどんどん未来へと誘います。

    例えば、
    STEP1 の「未来課題インプット」では、未来を知る要素を4カテゴリー・72枚のカードに分類した「未来ファクトカード」を活用。目的や事業領域に応じて関連するカードを抽出し、未来を見据えるうえで必要な視点を提示します。

    STEP2の「未来のくらし構想」では、2009年から定点観測している電通独自の生活者データベースを用い、未来の生活者が抱く欲求や一日の生活を予測。

    STEP3の「アイディエーション」では電通独自のメソッド「Expert Idea 500」を用いて、100人程度の外部エキスパートとともに、ビジネスアイデアを発想・選定します。
    ⇒Expert Idea 500のeBookはこちら

    詳細はeBookで。個別のご相談もぜひお気軽に!

    「Future Craft Process」の詳細や具体的なサポート内容については、今後、こちらのブログシリーズでご紹介していく予定です。もっと早く知りたい、興味があるという方には、ソリューションの概要をまとめたeBookを無料配布しておりますので、ぜひ下記よりダウンロードしてみてください。もちろん、個別のご相談も随時承っています。

    楽しみと意思に満ちたワクワクできる新規事業立ち上げを、ぜひ私たちと一緒に実現していきましょう。

    ♦無料eBook進呈中♦
    →「未来を可視化し、未来の事業をつくるプログラム Future Craft Process by 未来事業創研」
    →「未来の事業を、専門家のアイデアの力で創り出す Expert Idea 500 」

    電通グループがご提供する
    関連ソリューション

    未来を可視化し、未来の事業をつくる「Future Craft Process by 未来事業創研」

    電通グループ横断組織「未来事業創研」の持つ独自の未来予測情報から未来を可視化し、そこからバックキャストして事業開発を行うコンサルティングプログラムです。

    詳しくはこちらをチェック!
    電通的「未来の描き方」〜発想を支援する独自ツールとは〜
    未来を可視化し、未来の事業をつくるプログラム Future Craft Process by 未来事業創研
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