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    現役ECコンサルタントに聞く〜[後編]実際どれだけ売り上げが上がるのか? 費用は?〜

    最終更新日:2025年03月10日

    INDEX

    前編では電通ダイレクトが行っている「ECモールコンサル」の業務内容を聞きました。では、これまでにどんな事例を手がけてきたのか。引き続き電通ダイレクトの清水宣行氏に話を聞きました。

    PROFILE

     

    半年で「売り上げ2倍」の実例も

    具体的な事例を聞きたいと思います。まずは、Amazonの事例から聞かせてください。

    清水:スキンケアアイテムを扱うクライアントの事例をご紹介しましょう。このクライアントは、もともとAmazonに出店し、自社で運用されていたのですが、売り上げが低迷しているとご相談を受けました。

    お話を伺ってみると、自社商品にも関わらず、商品ページの編集権限が無かったり、他社にカートを獲得されていて売上のほとんどを奪われているという状況でした。

    そこで、まずはブランド登録(ページ編集権限奪取&スポンサーブランド広告出稿&ブランドストア構築)、FBA(フルフィルメント by Amazon)の利用によるカート獲得率向上、不正な転売屋排除など基本的な整備を行いました。

    その上で商品ページの最適化(商品タイトル・検索キーワード・箇条書き・商品紹介コンテンツ・レビュー対策等)、商品セット販売提案(客単価UP、面の確保)、スポンサー広告運用など売上を上げる仕掛けを行い、結果は、半年で売り上げが2倍になりました。

    広告運用だけを代行するパターンもあると聞きました。

    清水:はい。ある家電メーカー様は、「Amazonにベンダーで出品しているが広告運用がうまくいかない」という課題を抱えていらっしゃいました。そこで、コンサルに入らせていただいたところ、キャンペーン構成がバラバラだったり、ターゲティングやキーワードのマッチタイプがうまく設定されていなかったり、ということが分かったのです。

    そこで、より効率のいいキーワードを見つけて調整しつつ、キャンペーンを見直し、キーワードのマッチタイプを増やすことでリーチを強化。目標を見ながら、効率のいいキャンペーンやキーワードに予算を投下していく施策を行いました。

    また、セール時に検索上位を狙うため、スポンサーブランドを強化。商品ページだけでなく、ストア誘導も行いブランド認知を高めました。

    スポンサープロダクト広告で目標内のROAS(Return On Advertising Spendの略。広告費用回収率)が達成できたことで、より上位ファネルのスポンサーブランド広告やAmazonDSPまで展開することができ、その結果、ACOS(売上高広告費比率)の目標を達成することに成功しました。

    「1000%アップ」はどのようにして実現できたのか

    楽天市場での事例も教えてください。

    清水:楽天市場は、Amazonと違ってCRM(顧客関係管理)的な活動ができるのですが、ある食品メーカー様は広告に頼りきった運営をされていて、広告費が運営を圧迫していました。ご提案したのは、広告運用の仕方を変え、新規顧客を開拓して顧客リストを獲得・CRM化する戦略です。

    まずは、「1回のみ購入者」にセグメントし、対象者にメルマガを送付。このときは「50%OFFクーポン」など強めのオファーで訴求し、15〜20%程度の顧客を1回目から2回目の購買に引き上げました。

    さらにメルマガで訴求し、2回目以降は30~60%までリピート率向上を実現。既存客の割合を高めることができ、広告に頼りきらない運営ができるようになりました。広告費は1/5に削減、売上は120%アップしましたね。

    Yahoo!ショッピングでは健康食品で売り上げ1000%アップを実現したそうですね。

    清水:楽天市場とYahoo!ショッピング、2つのモールに出店していたクライアントの事例です。楽天市場では積極的に販促を行っていらっしゃいましたが、Yahoo!ショッピングの方はクライアントの知見がなく、ほぼ手放し状態でした。

    そこで、2つのモールへの出店状況を詳しくヒアリングしたところ、セールの仕込みをされていなかったり、Yahoo!ショッピングの方ではページの作り込みをされていなかったりという部分が浮き彫りになりました。
    商品ページのクリエーティブ作成や特集ページ、メルマガの仕込み、PRオプションの追加を行うことで、1000%アップという非常によい結果を生み出すことができました。

    成果報酬型で頼めるメリット

    コンサルによって業務や売り上げに大きな改善が期待できることがわかりました。気になるのは、「いくらでやってくれるのか?」です。

    清水:私たちが行っているコンサルティングサービスは、すべて成果報酬型を採用していて、当社で支援を開始してからの「売り上げ向上額」に対しての成果報酬をいただいています。売上全体ではなく、支援開始後の“売上向上額に対して”というのが特徴です。ここに撮影から商品登録を含めた商品ページ制作やスポンサー広告運用、転売排除施策、広告・運営レポート作成まで、すべてが含まれます。

    楽天市場も同様の料金体系で対応しており、楽天市場とYahoo!ショッピングを同時にご依頼頂いた場合は、ディスカウントが可能です。

    少ない費用でサポートしてもらえるのは助かりますが、どれぐらいのクライアントで、またどのぐらいの期間で売り上げアップを実現していますか?

    清水:これまでのクライアントでは、90%以上で売り上げアップに成功しています。売り上げアップまでにどのぐらいの時間が必要かは、商材や運用体制によりますね。

    それまでにもさまざまな手を尽くしてきて、それでも伸び悩んでいる、という場合には半年から1年をかけてようやく120~130%になるという場合もありますし、反対にこれまで何もしていらっしゃらないクライアントなら、すぐさま2~3倍に伸びるケースもよくあります。実際、何も手を出せていない企業は多いので、そうした場合にはすぐに成果が出るでしょう。

    最後に、これからのECに求められることを教えてください。

    清水:昔であればテレビCMで電話番号を載せれば売れましたが、今はWebサイトやECモールを使う人もいれば、TwitterやInstagramといったSNSで検索する人もいますから、販売する側としては、難しい時代になってきていると思います。

    また、オウンドECを運営していても、競合が増えたことや、法規制により言えることが少なくなったため、これまでCPAが1人1万円だったのが、3~4万円にもなるなど、コスト効率が悪くなってきました。新規のユーザーをオウンドECに連れてくるのは、ますます難しくなってくると思います。それならば、オウンドECに加えて、すでにたくさんのユーザーを抱えているECモールへも出店した方がいい。実際に、AmazonなどではオウンドECと比べて、はるかに安いCPAを実現できます。

    売り上げに対する利益率が高いからと、あまりオウンドECにこだわらず、まだまだ拡大が見込まれるECモールへの出店を考えていただくことが、売り上げアップの鍵になるでしょう。

    オフィスの中で管理画面を見ているだけでは、なかなかユーザーニーズはつかめないものですが、こうして多くのクライアントを手掛けるコンサルタントの話を聞いていると、確実にECをとりまく環境やユーザーの行動は変わってきているようです。「どうしていいかわからない」「売り上げが頭打ちになって困っている……」と感じているなら、コンサルタントに相談してみると解決の糸口が見つかるかもしれません。

    ※当記事は2020年7月15日時点の情報を元に記事を執筆しております。

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