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サステナビリティ経営に役立つ「サステナブルカスタマー」調査データを解説

作成者: D-sol|Apr 15, 2024 1:17:54 AM

「サステナブルカスタマー」とは、電通が提唱する次世代の新たな顧客群です。

初めて聞いたという方もまだ多いかもしれませんが、サステナビリティ経営の実践を目指す企業には、ぜひ知っていただきたい注目の顧客群。というのも、サステナビリティ経営を目指す多くの企業が直面する「社会貢献性と事業性の両立」という大きな課題に、答えをもたらすかもしれない存在だからです。

そもそも「サステナブルカスタマー」とはどんな顧客なのか? その実態や価値観とは? 電通が独自に行った「サステナブルカスタマー調査」の結果とともに、サステナビリティコンサルティング室の堀田がご説明します。

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INDEX

“社会貢献性と事業性の両立”という視点から、顧客を捉え直そう

サステナビリティ経営は、企業だけでは実現できない

サステナブル経営とは、「事業や経営戦略に、社会貢献活動を含めたサステナビリティの要素を取り込む」こと。環境活動やボランティアといった社会貢献活動をCSR(企業の社会的責任)の一環として位置づけるのではなく、事業モデルそのものを社会貢献性のあるものに変えていこう、という考え方です。

……と言葉で説明するのは簡単ですが、これまで事業とCSRに分けていたものを両立させるのは、どんな企業にとっても容易ではありません。実際にさまざまな企業から、社会貢献性と事業性の両立に関するお悩みをお聞きします。

この“社会貢献性と事業性の両立”を考えるにあたり、私たち電通がかねてから着目しているのが「顧客」の存在です。なぜなら、社会貢献を踏まえた事業モデルは、企業側の論理だけでは実現できないから。社会の主役である生活者(=顧客)の参加と協力なしには、決して実現できないものなのです。

顧客は、サステナビリティ経営をともに実現する“パートナー”!

従来の経営戦略やマーケティングでは、顧客のことを購入者として「事業性にのみ寄与する存在」として捉えることが主流でした。一方サステナビリティ経営においては、そこに「社会貢献性への寄与」という新たな軸を足す必要があります。するとどうなるでしょうか?

下図のように、事業性への貢献は「リピート購入してくれるかどうか」というタテ軸で見ることができます。そこに社会貢献性という観点を加えると、「回収やリサイクルにも参加してくれるか」というヨコ軸を付け足すことができます。

こうして顧客を4つの群に分けてみると、継続購入も回収参加も期待できる「サステナブルカスタマー」という新顧客群が浮かび上がってきました。「サステナブルカスタマー」は従来のような“購入者”ではなく、サステナビリティ経営の重要な“パートナー”。この顧客群と関係性を構築することで、サステナビリティ経営を大きく加速させることができます。

意外と多い!? 「サステナブルカスタマー」の市場ボリュームとは

顧客の約2割は「サステナブルカスタマー」に該当

事業にも社会貢献にも寄与してくれる……そんな都合の良い顧客群、本当に存在するの?? と思われるかもしれませんね。私たち電通もそれが気になり、実態をつかむべくこれまで2回にわたり「サステナブルカスタマー調査」を実施しました。
※第1回サステナブルカスタマー調査 2023年2月 全国15~79歳の男女 1200SS
※第2回 サステナブルカスタマー調査 2023年11月 全国15~79歳の男女 1200SS

すると、第1回・2回いずれの調査においても、全体の2割以上が「サステナブルカスタマー」に該当することが分かりました。しかも、調査対象となった10代から70代のどの世代においても、平均的に約2割存在していたのです。これは十分にマーケティング対象として狙えるボリュームであり、私たちの予想を上回る数字でした。

「サステナブルカスタマー」は、高くても環境に良いものを選ぶ

さらに注目したいのは、各顧客群に対し「価格が高くても環境に良い商品を選ぶか」と尋ねたところ、「サステナブルカスタマー」は突出して高い割合の人が「はい」と回答していることです。

記事をお読みの方の中には、「環境に良くても価格が高いと売れない」と思い込んでいる方がいらっしゃるかもしれません。しかし「サステナブルカスタマー」は必ずしもそうではありません。価格よりもサステナビリティを優先して製品やサービスを選択してくれる可能性が高く、サステナビリティ志向の高い市場の創出が期待できるのです。

「サステナブルカスタマー」が抱く価値観とは

社会のためになる企業を応援し、その商品を購入することが、誇りにつながる

「サステナブルカスタマー」がある程度のボリュームで存在すると分かり、みなさんもその実態がどんどん気になってきたのではないでしょうか。

さきほどの「サステナブルカスタマー調査」では、各顧客群の属性や価値観についても詳しく調査を行っています。その結果をまとめたダイジェストレポートを無料で進呈しているので、興味のある方はぜひダウンロードしていただきたいのですが、せっかくなのでここでもいくつか注目すべき価値観や傾向を紹介したいと思います。

社会のためになる買い物をしたい
「サステナブルカスタマー」はエシカル消費やクラウドファンディングへの興味が強く、社会や周囲の人のためになる買い物に積極的である傾向が見られました。さらにシェアサービスやフリマアプリの活用などの二次流通に対しても、他のセグメントより積極的であることが分かりました。

回収を実施している企業に対し好感あり
企業がリサイクル・回収活動に取り組むことに対して、ほとんどの人はポジティブに捉えていますが、「サステナブルカスタマー」は特に好反応を示しました。また、そうした企業の商品やサービスを使うことで“誇らしさを感じる”という人の割合も高くなりました。

金銭的インセンティブだけがモチベーションじゃない
回収活動参加の見返りとして、人々がもっとも興味を持つのがポイント還元やクーポンです。しかし「サステナブルカスタマー」においては、「CO2削減量を教えてくれる」「寄付ができる」といった金銭的利益を伴わないインセンティブを選ぶ人の割合も高くなりました。

「サステナブルカスタマー」をもっと理解し、戦略設計のヒントに!

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「サステナブルカスタマー」という顧客群は、マーケティングにおいてはまだまだ新しい観点です。しかし確実に存在するこの新顧客群の今から深く理解しておくことは、今後のサステナビリティ経営戦略を考えるうえできっと役立つものになります。例えば、次のような戦略設計に活かしていくことができるでしょう。

サステナビリティを踏まえたマーケティングにおけるターゲット設定
顧客が参加しやすい回収スキームの構築
顧客の満足度やブランドロイヤリティを高める施策の立案

まずは無料のeBookをダウンロードし、貴社の戦略策定にぜひお役立てください。
eBook: サステナブルカスタマー調査ダイジェストレポート

追加調査や戦略設計もサポートいたします

また、私たち電通では、「サステナブルカスタマー」の行動やライフスタイルの深層を探るエスノグラフィー調査などの追加調査や、実際の戦略設計のご支援も行っています。その他、サステナビリティ経営に関するさまざまなお悩みやご相談にも対応いたしますので、興味のある方はぜひ一度お気軽にご相談ください。