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明治LG21で採用!SCAN DA CANを活用したポイントプログラム施策から見えたこと

作成者: D-sol|Mar 28, 2025 12:16:56 AM

明治が販売する機能性食品「明治プロピオヨーグルトLG21」(以下LG21)は、2024年のマストバイキャンペーン「胃にはLG21♪ 習慣キャンペーン」で、電通が開発した新方式のAIデジタル販促ソリューション「SCAN DA CAN(スキャン ダ カン)」を採用。2024年6月4日~8月31日、10月4日~12月27日の2回にわたって実施しました。キャンペーンを担当した株式会社明治 宣伝部の簑和田 樹様に、販促キャンペーンにSCAN DA CANを採用した理由と、キャンペーンで達成できた点・見えてきた課題、そして今後の期待を伺いました。

PROFILE

 

INDEX

LG21の商品特性を伝えるための販促活動とは?

現代人が気づきにくい「胃の負担」を意識していただき、継続的な摂取の重要性も訴えたい

LG21の基本的な販促方針を教えてください。

LG21は2000年に発売され、 機能性ヨーグルトの先駆けとして展開してきたヨーグルトです。現在は、2015年に創設された機能性表示食品のガイドラインを満たし、「一時的な胃の負担をやわらげる」機能をうたった商品として、量販店、宅配で販売しています。

現代人は日々の生活で大きなプレッシャーを抱えています。プレッシャーに晒されると胃の不調につながることがありますが、自覚症状がある方は意外と多くありません。LG21の販促活動では、日頃気づきにくい胃の負担を生活者に意識してもらうことをひとつの目的としています。その上で、LG21の機能である一時的な胃の負担をやわらげることを伝えることで、購入につなげていきたいと考えています。

特に、普段から、「繰り返す胃の不調」を感じている方々に向けては、LG21の機能を伝えて、継続的に摂取しながらケアをしていく重要性を知っていただきたいと思っています。

トライアル購入をリピートにつなげたい。そこでポイントプログラムに興味

LG21の販促活動では、これまではどのような施策を実施してきましたか?

テレビCM、Webでの広告配信を定期的に行っています。特にテレビCMでは、放映後に売上が110~115%と急増するものの、その後は一時的に下がってしまうというサイクルを繰り返しており、それが課題となっていました。

トライアル購入は多いものの、リピートにつながらないという課題に対しては、かねてからポイントプログラムやマストバイキャンペーンの実施を考えていました。そんなときに、電通の担当者からSCAN DA CANを使ったポイントプログラムによるマストバイキャンペーンの提案を受け、新たなアプローチとなるかもしれないという期待を持ちました。

単なるポイント集めでなく、独自性のある顧客体験で「楽しく継続」に期待

SCAN DA CANの提案を聞いて、どのように感じましたか?

非常に面白いと思いました。マストバイキャンペーンは一般的にキャンペーンの独自性を確立することが難しいうえに、どのようにトライアル層を継続購入につなげていくかが懸案事項だったからです。

SCAN DA CANならば、AR(拡張現実)や音、アニメーションを使った施策を実施することができるため、ただポイントを貯めるだけではなく、独自性のある顧客体験を提供することができます。楽しく継続していただきながら、ブランドイメージの向上にもつながる施策を実施することができるのではと考えました。

「胃にはLG21♪ 習慣キャンペーン」の概要

LINEでキャンペーン参加、商品をスマホでスキャン。やりとりはLINEでワンストップに

「胃にはLG21♪ 習慣キャンペーン」のキャンペーンの流れを教えてください。

本キャンペーンはLINEからの応募が必須となっています。購入者はまずスマホでキャンペーン紹介ページにアクセスし、そこで「キャンペーンに参加」ボタンを押して応募します。

応募に際しては、商品の蓋を開けた状態で撮影します。SCAN DA CANの画面エフェクトの説明どおりに商品を撮影すると、AIが画像を解析して購入証明を行い、ポイントを付与します。

このときに、「明治プロバイオティクス相談室」LINE公式アカウントと「LINEで応募」公式アカウントに友だち追加されるので、次回からはLINE公式アカウントから応募することができます。

応募は1日1回のみで、1回につき1ポイント付与し、3ポイント貯まると応募できるようになります。購入者が普段使い慣れているLINEを介して応募していただき、当選通知もLINEでお伝えします。

ルール構築やシステム理解、FAQ作成など、準備は万端に

LG21としてポイントプログラムによるマストバイキャンペーンを実施されたのは初めてとのことですが、準備段階で苦労した点はありますか?

まず、ポイント設計に関して、ルールの構築や不正防止の対策が必要でした。また、SCAN DA CAN自体が、当社にとって初めての試みであったため、法務部門やお客様相談センターなど、社内の各部門にシステムを理解してもらうことには時間をかけました。対応するスタッフ全員がしっかりと情報を共有し、疑問に答えられるよう、FAQを作成したり、キャンペーンフローを示す図を用意したりしました。

「エフェクトが楽しい」「応募が簡単」「商品の効能に興味」などのポジティブ評価が

キャンペーンの反応はいかがでしたか?

ユーザーを対象にした定性的なフィードバックのほか、社内でも意見を集めましたが、ポジティブなフィードバックを得ました。たとえば、「スマホで商品をスキャンするとエフェクト(映像や音楽)が流れる点が楽しい」「アニメーションが面白く何度も試したくなる」といった感想があがりました。
ほかにも、「購入するとスタンプが増えるので、購買の満足感が得られる」「応募の際にバーコードやシールをはがきに貼る手間がなく、簡単だった」という意見もありました。「胃にはLG21♪というエフェクトを見たことをきっかけに、LG21が胃に良い理由を調べてみた」という声もあり、商品そのものに興味を持っていただけたことも伺えました。

実施で達成できたこと、次への課題

「胃にはLG21♪ 習慣キャンペーン」は3カ月ずつ2回実施されました。キャンペーンを終えて達成できた点と課題をお聞かせください。

テレビCMでトライアルを喚起し、継続喫食につなげる流れを作る当初の目標は、ある程度達成できたと感じています。SCAN DA CANの特徴のひとつであるARエフェクトを通じて「胃にはLG21」というメッセージの刷り込みができ、LG21のブランドイメージ向上にも寄与できたと思っています。

キャンペーンを連続で2回実施したのは、1回目を踏まえて2回目の費用を大きく削減できる可能性があったことと、今後継続的に実施する際のエビデンスが得られると考えたからです。実際には、一度開発したAIエンジンを次のキャンペーンにも流用できたものの、LINEをベースとして使う場合のスケールメリットと費用対効果のバランスは、今回の大きな課題でした。LINEに関してですが、LINEの友だち登録者数が100万人を超えるようなブランドだとより効率的な集客が可能ですが、LINE公式アカウント「明治のプロバイオティクス相談室」の友だち数は6万人ほどで、スケールメリットを出すのは難しかったです。そこで、告知面を増やす必要があるのですが、そのための費用がまたかかるというジレンマがありました。

ただ、実際に流入元を調べたところ、圧倒的にLINEからの流入が多かったです。YouTubeや他の広告配信では、リンクをいくつも辿らないといけなくて、どうしてもハードルが高くなりがちです。それに対して、LINEで直接配信を行えば、そのまま遷移してくれるユーザーが非常に多いという結果が出ました。やはりLINEなどで告知から応募までを一貫して提供できることの効果は大きいと感じました

今後の販促活動について

今後の販促活動について、デジタルマーケティングを活用して実現したいことや目標についてお聞かせください。

デジタルからから得られる情報は非常に多いと感じています。位置情報や属性、検索動向など、デジタルならではのデータを活用することで、より効率的なマーケティングが可能になります。

費用対効果の高い取り組みを行うためには、より効果的なターゲットに向けて発信し、行動を促すことが重要です。デジタルマーケティングを活用すれば、データを蓄積しながら施策の精度を高めることができるので、どの層に、どのようなメッセージを届ければ行動につながるのかを検証し続けることが大切だと考えています。

今後のLG21のキャンペーンにおいては、マストバイ施策をどのように捉えれば継続喫食につながるのかが課題です。この商品を必要とする層に向けて適切に情報を配信することで、費用対効果の高い施策を実施し、顧客満足度の向上を目指して行きたいと考えています。そのために、デジタルの力を活かして取り組んでいきたいです。

SCAN DA CANへの期待について、改めてお聞かせください。

ポイントを貯める楽しさや、ユーザーが可視化できる体験を提供できる点は、他のマストバイキャンペーンにはない大きな魅力です。

特に、LINEの友だち登録者数の多さを活かせるのであれば、非常に有用なプログラムになり得ると思います。定番商品など、頻繁にモデルチェンジがない商品であれば、一定のブランドイメージを刷り込ませることができるので、SCAN DA CANの特長のひとつである、エフェクトを効果的に活かすことができると思いますし、訴求したい内容を強調して伝えることができる点は、他にはない魅力だと思っています

ワンストップで応募できる配信方法や、もう少し遊びの要素があれば、さらに楽しいキャンペーンになるかもしれませんね。キャンペーン自体が楽しいと感じられるような仕組みがあれば、より拡大する可能性は高いと思います。SCAN DA CAN開発チームでも、ゲーム要素を取り入れることを検討中とのことなので、今後の進化に期待しています。

本日は貴重なお話をいただけました。誠にありがとうございました。

販促キャンペーンに課題をお持ちの方や、AI購買証明による販促ソリューション「SCAN DA CAN」に興味がある方、あるいは開発担当者との意見交換などお気軽にご相談ください。

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