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      オンライン時代の新たな「食のファンづくり」とは? ~こだわりの調味料や食材をより魅力的に見せるために~

      オンライン時代の新たな「食のファンづくり」とは?~こだわりの調味料や食材をより魅力的に見せるために~

      こんにちは、電通「食生活ラボ」(通称・食ラボ)(※)です。わたしたちは「人々の食生活」を通して「時代」を読み、「世の中の空気」を捉え、「いい未来」につなげていくことを目標として日々活動しています。
      ※電通食ラボ・サイト: https://www.shoku-lab.com/

      ひとことに「食」と言ってもその領域はとても広いです。
      わたしたちは様々な視点からの独自調査や、トレンド情報や事例の収集などを重ね、その分析から生活者のインサイトを発掘し、幅広いコミュニケーションのプランニングに生かしています。

      食ラボには、プランナー、クリエーター、プロデューサー、コンサルタント、ビジネスデザイナーなど様々なスキルを保有したメンバーが組織を越えて在籍。各自の専門性や強みを活かし、テーマによって連携しながら活動している点が特徴と言えるでしょう。

      また、多様な「食の専門家」ともネットワークを結び連携することで、さらに幅広い課題のソリューションにつなげるほか、新たな価値の創造にも取り組んでいます。

      この記事では、そんな食ラボの取り組みをご紹介しながら、「オンライン時代のファンづくり」とはどのようなものなのか、私たちが実践の中で改めて考えたことをお伝えしたいと思います。

      INDEX

      コロナ禍でのオンライン変革、「やってみたら意外とよかった」こと

      2020年から続くコロナ禍。私たちの生活や、産業、ビジネスに非常に深刻な影響を与えました。一方で、人々の努力や発想の転換、行動の変革で様々な新しい体験やサービスが生まれ、定着し始めています。

      中でも、コロナで強制的に変革を余儀なくされたのが、リアルからオンラインでのコミュニケーションへのシフト。オンラインミーティングや、オンラインでの音楽ライブなど、リアルで集うことが叶わない状況下で、オンラインはその課題を克服するツールとして一気に拡大・浸透しました。

      ビジネスパーソンの皆さまは、緊急事態宣言における自粛を機にオンラインミーティングを導入された方も多いのではないでしょうか。セミナーやイベントにオンラインで参加する機会も増えたのではないかと思います。

      そして、ビジネスやエンタメ以外でももう一つ、オンライン上の変革がありました。
      それはオンライン上で会食する、いわゆる「リモート飲み会」。自粛期間中の夏休みや、年末年始には「オンライン帰省」というのもありましたね。都市で働くビジネスパーソン同士だけでなく家族・親類や同郷の友人などのプライベート空間にも、オンラインコミュニケーションの機会が期せずして一気に訪れました。

      リモート飲み会を体験された皆さんは、実際にやってみていかがでしたか?
      「飲食店でおいしい食事やお酒を一緒に囲むからこそ話も盛り上がるのに」
      「食事を自分で用意するなんて、あまり気持ちがアガらない…」
      そんな感想をちらほら耳にする一方で、「本当に盛り上がるの?と半信半疑で参加したけど、やってみたら意外と楽しかった!」と思われた方もいるのではないでしょうか。

      自宅でパソコンやスマホの前に、自分の好きな食べものやドリンクを持って集合。お酌をしあうことはできませんが、飲みたくないお酒を強要されることもありません
      お揃いのTシャツを着たり背景画像をイベント仕様にしたりと、盛り上げるための演出も可能。久しぶりに元気そうなみんなの笑顔を見て、たわいのない会話をするだけでもうれしいものです。

      「オンラインで同窓会や同期会をやったら、久しぶりに遠方や海外に住む友人にも会えた!」といった方もいるでしょう。距離を超えて会うことができるという点は、オンラインならではの新たな可能性とも言えるかもしれません。

      また様々な事情で外出が困難な方、子育てや介護、仕事など様々な事情で、これまではリアルイベントに参加するのが難しかったという方からは、「家でも楽しめる機会があるのはありがたい」「むしろこの方がうれしい」という声も聞こえてきます。

      人々の工夫や発想の転換とテクノロジーの力で、オンラインは利便性だけでなく「楽しさ」の領域にも新しい風を吹き込んでいるのです

      距離を超えた“深い”食体験 「オンラインレストラン」の試み

      緊急事態宣言の発出などで飲食業界が深刻な危機に見舞われた2020年。
      ささやかながら、コロナ禍で打撃を受けた食産業への支援の一つとして、わたしたち食ラボは、食べる人・料理人・生産者が、距離を越え、おいしい料理を通してつながることができる食イベント「オンラインレストラン」を企画しました。

      当日においしい状態で召し上がれるように、あらかじめシェフが腕によりをかけた料理をクール便で宅配。参加者は予約時間になったら、オンラインでレストランに「来店」します。シェフや生産者から、直接、使われている食材や調味料、調理法について、そのこだわりや想いを聴いたり、参加者同士で料理の感想を語り合いながら、おいしい料理を「ともに味わう」ひとときを提供することを目指しました。おかげさまで、参加された皆さまからは、うれしい声をたくさんいただきました。

      レストランにとっても営業面でもプラスになるように、参加者は数名という単位ではなく、一度に50~100名といった人数で1コースのみの料理提供としました。
      シェフや生産者からは「オンラインなのに、お客様の雰囲気や温度感が伝わり、うれしくなった」「リアルよりも近い距離感で、直接、料理の感想をお聞きできたり、質問にもお答えできたのは新鮮な体験だった」という声をいただいています。
      また、送料や運営・決済にかかる費用は協賛企業にご負担いただくことで、お客様が参加しやすい企画に。協賛企業にとっては、自社の商品や食材の魅力が深く伝わる食体験イベントとなりました。

      結果、参加されたお客様の多くが、そのレストランのシェフや生産者のファンになっただけでなく、協賛企業の商品のファンにもなってくださいました

      「オンラインレストラン」は、一言でいうとレストランならではの料理を堪能しながら、ともに「食の楽しさ」をわかちあえる体験イベントです。
      深い「食の楽しさ体験」を核に、料理人や生産者とお客様、さらにその「場」を提供する企業をオンラインでつなぐことによって、物理的な距離をぐっと縮めるだけでなく精神的な距離も近づける。それが「ファンづくり」にもつながったのではと感じます。

      オンライン時代のファンづくりとは何か

      この取り組みを通してあらためて考えたのは、この時代の「ファンづくり」とは何かということです

      ファンマーケティングは、コロナ禍の前から重要視されてきました。
      「自社 の調味料商品、長年売れ続けているがなんとなく惰性で買われている気がする」
      「店頭配荷率が高いため、それなりに売れているが、指名買いされているわけではない」
      「一見良さそうに見える安価な類似商品が出ると、スイッチされやすい」
      といった問題を解決するため、商品を指名買いしてくれるファンを増やすことに注力してきた企業は多いと思います。

      一方で、コロナ禍で、店頭での試食販売やリアルイベントは実施しづらくなり、新たなファンづくりや販促の方法を模索している販促担当者の方も多いように感じます。また買い物を急いで済ませる人が増えたため「定番の商品は売れるが2番手、3番手の商品が売れにくくなった」といった課題も聞かれるようになりました。

      郵送によるサンプリングやメルマガなどでの情報配信は可能であるものの、一方的に情報を伝達するだけで商品の魅力や開発のこだわりを十分に伝えることはできず、ファンを増やしていくという点では、効果に限りがあります。

      オンライン時代になった今、そしてこれからの時代の「ファンづくり」はどうしたらよいのか。あらためて、考えてみました。

      ファンを作る=「共感」を生み、「愛着」を育み、「信頼関係」を築く

      オンライン時代に適した食のファンづくりの方法とはどういったものなのでしょうか?

      ファンベースマーケティングを提唱する佐藤尚之(さとなお)氏は、著書の中で「企業やブランド・商品が大切にしている価値を支持してくれる人(ファン)は、中長期的に売上や事業価値を高めてくれる」と解説しています。また同氏は、ファンの支持を強くするために必要なことは「共感」「愛着」「信頼」の3つの要素だと述べています。
      ※出典:『ファンベース ――支持され、愛され、長く売れ続けるために』(佐藤尚之著/ちくま新書)

      まず、「共感」を生むために効果的なのは、「その商品のトップファンともいえる開発者の生の言葉を届ける」こと。開発者が直接、消費者に対面し、高い熱量を持って商品の魅力を語ることが大切です。

      そして、「愛着」を育むために必要なことは、「商品にストーリーをまとわせ、良い体験ができる『場』を提供する」こと。普段なにげなく商品を購入している消費者に、その商品開発の背景やこだわりのポイントといった商品のストーリーを伝えながら、実際に商品を最高の状態で体験・体感してもらうことが重要です。

      さらに、「信頼関係」を築くためには「商品の細部まで丁寧に見せて説明し、信頼できる人から推奨してもらう」ことが大事です。

      前述したオンラインレストランでは、協賛企業の商品の開発者も参加され、その魅力やこだわり、商品への深い愛をシェフとの会話も交えて楽しくお話いただきました。
      そして、一流レストランのシェフがその商品を使ったスペシャルディッシュをつくり、最高においしい状態でふるまっていただきます。
      さらに、シェフから実際にその商品を使ってみての感想やおすすめポイント、味わい方などについてもご指南いただきました。

      オンラインによって、場所を選ばず距離を越えてどこからでも参加できること
      商品の情報を一方的に伝えるのではなく、商品の魅力やこだわりを信頼できる人からの言葉で伝え、オンラインでありながらリアルな食体験とともに提供できること
      これが「オンラインレストラン」の醍醐味です。

      「共感」「愛着」「信頼」の3つのポイントを備え、オンラインのしくみと掛け合わせて今の時代に適したかたちで価値を提供できたことが、そのお店だけでなく料理に使用した商品の「ファン」をもつくり、高い評価をいただくことができた理由ではないかと考えています。

      新たな食文化としての「オンラインレストラン」

      オンラインの中でスペシャルなレストラン空間を作り、お客様と企業の出会いを支援する「オンラインレストラン」。

      お客様から見た「オンラインレストラン」の仕組みは、下図のとおり、とてもシンプルです。

      「オンライン」によって時間・距離による参加のハードルを下げ、一流シェフによる説明とおいしい食事をいただくという「リアル」体験を通じて、商品の魅力を最大限に引き出し、「ファン」につなげていきます

      過去に実施したオンラインレストランでは、実施後のアンケートで満足度が97%、また使用した協賛企業の商品ブランドの印象変化については100%が「良くなった」とし、そのうち8割が「とても良くなった」という結果も。指名買いをしてくれるファン獲得のためにも有効であることがうかがえます。

      コロナ禍によって私たちは生活の変化を強いられ、経済的にも、心身の健康面においても大きなダメージを受けました。しかし、試行錯誤を繰り返しながら人々はこの災いを乗り越え、新たな常識をつくり始めています。

      オンラインレストランもその一つであり、今の時代だからこそ生まれた新たな食体験です。
      オンラインによるコミュニケーションは、コロナ禍によって一気に拡大浸透しましたが、おそらくコロナが終息してもなくなることはないでしょう。
      そう考えると、オンラインレストランも新たに生まれた食文化のひとつになり得るのではないか…というと言い過ぎでしょうか。

      私たちの食生活は今後も変化・進化していくことが予想されますが、食ラボはこれからも時代に寄り添い、一歩先を見据えながら新たな食文化を創り出していく一端を担いながら、企業や社会に貢献していきたいと思っています。

      「オンラインレストラン」は食ラボの多様なスペシャリスト、そしてレストランやシェフとのネットワークとの連携により、企画・実施・運営まですべてをワンストップで対応が可能です

      興味がある、自社の商品でもやってみたい、と思ってくださった方は、ぜひオンラインレストランのソリューション紹介ページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。

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