課題解決マーケティング情報サイト
[ Do! Solutions|ドゥ・ソリューションズ ]

      アメリカ軍から、Googleまで、逆張りのマネジメント論や意外なチームビルディングのコツで組織は変われる!

      ハンブルリーダ養成講座オフィシャルブログ
      第二回:チームの生産性や創造性を高める2つのキーワード

      ハンブルリーダー養成講座事務局のKです。
      このブログでは、新しい時代にフィットする働き方やキャリア形成について、最新の事例やメソッドをご紹介しながら考察していきます。
      第一回目では、「あなたの会社はどんなカタチ?」と題して、マネジメント体制の構造の違いから、ピラミッド型組織、フラット型組織、アメーバ型組織の3つの組織体の違いを見ていきました。

      前回ブログはこちら

      第二回目は、ピラミッド組織から、アメーバ組織へ転換した、米軍の指揮官のエピソードと、Googleの労働改革プロジェクトをご紹介しながら、ハンブルリーダー養成講座の根幹になる2つのキーワード

      1:高信頼性組織
      2:チームの心理的安全性

      について、それぞれ2つの具体的エピソードを通じて考えていきます。

      前回も引用した「TEAM OF TEAMS」(2016年日経BP刊行スタンリー・マクリスタル,デビッド・シルバーマン,クリス・ファッセル著)は、軍隊のマネジメント改革を企業マネジメントへ転換し、リーダーシップ論に新しい風を起こした名著と言われています。
      その根幹になる米軍のスタンリー・マクリスタル将軍のエピソードから、リーダーが部下を高圧的に縛らないマネジメントの効用をご紹介します。

      軍隊式とは真逆の発想!?
      米将軍のEyes on,hands offマネジメント。

      マクリスタル将軍は、2003年からイラク、アフガニスタンで特殊部隊の司令官として指揮を取りました。大将として退役後は、2011年にアドバイザリーサービス、経営コンサルティング、およびリーダーシップ開発会社であるMcChrystal Groupを設立。
      まさに、軍人時代も、ビジネスマンとしても現場で実践を続けてきた方です。

      McChrystal Group公式HP

      その彼が指揮官時代の2003年~2005年、米軍とイラクはサダム・フセイン大統領逮捕後も、アルカイダとの紛争が泥沼化していました。
      アメリカ軍は当初、軍隊式の命令系統で、フセイン政権の残党を比較的順調に駆逐していきました。しかし、戦う相手が残党からアルカイダへ変わり、アルカイダとの戦闘が本格化すると、劣勢に傾いていることに気づきます。

      アメリカ軍は、一人ひとりの軍人としての訓練経験や、武器などの物資では、はるかに敵を凌駕しているはずなのになぜなのか?

      分析の結果、アルカイダの強さは組織の復元力にあるとわかってきました。
      アメリカ軍がトレースしたアルカイダの組織図は、階層構造ではなく、固定化した司令官のいないアメーバ状のネットワーク構造を取っていました。
      激しく変化する戦況の中で、互いに素早く連絡を取り合い小さなチームで体制を立て直し、奇襲攻撃を仕掛けるなどフレキシブルな作戦で、アメリカ軍の裏をかくことに成功していたのです。

      イラクにおける戦闘では、アメリカ軍の旧来の命令系統が効かないと気付いたマクリスタル司令官は、アメリカ軍の組織マネジメントをがらりと変える決断をします。
      イラクのいたる所に分散した隊の機動性を上げるために、情報共有の透明性を高める以下のような施策を打ち出したのです。

      ●小さなチーム同士がさらにチームを組むような、ボトムアップ型の意思決定
      ●極秘情報による知識の囲い込みの廃止と現場への情報アクセス権限委譲
      ●オープンオフィスの司令部

      そして、マクリスタル将軍は、徹底して、” Eyes on,hands off ” (見守りつつも、手を出さない)の姿勢を貫いたのです。その成果は数年はかかったものの、治安回復という結果になって現れました。

      部下の失敗が、
      組織の成長の鍵をにぎっているとしたら?

      リアルな戦場という、生きるか死ぬかの極限状態の中で、思い切った権限委譲をする。もし、チームにスパイがいたら?もし、現場のとっさの判断が間違っていたとしたら?マクリスタル将軍のマネジメントは、個人を高いレベルで信頼しないと、成立しないチームの作り方だということが浮かび上がります。

      2011年、退役後に、マクリスタル将軍が、TED(アメリカのオンラインカンファレンス)で話をした「聞き、学び、そして導く」という講演の中にこんな言葉があります。

      「人間関係こそが、部隊をひとつにまとめる柱。」
      出典元:https://digitalcast.jp/v/11625/

      マクリスタル将軍がいう個々が信頼で結ばれているチームこそが1つ目のキーワード、「高信頼性組織」です。

      ちょっと難しい学術的な定義でいうと、高信頼性組織(HRO: High Reliability Organization)とは、わずかなミスやトラブルが大きな危機につながることになる組織が、絶えず変化する状況のなかで、「ダイナミックな無風状態」をキープしてミッションを果たす組織です。具体的にイメージしやすい組織でいうと、原子力空母や、原子力発電所、潜水艦、航空管制システム、国際的な金融システム、医療分野、通信の重要インフラのような現場環境を指します。

      そしてダイナミックな無風状態とは、実はヒリヒリするほどのハイレベルな緊張感が流れているのにメンバーみんなが落ち着いて、個々の役割を淡々と遂行している空間と言えばわかりやすいかもしれません。

      1つ目のキーワードである「高信頼性組織」から学べるマネジメントの姿勢とは、組織の成長のために「失敗」を最大活用することです。

      ミスを叱責することで規律を正す旧来型のマネジメントでは、隠蔽体質を生み、小さなミスが更に大きく致命的なミスを誘引し、チームのパフォーマンスを下げてしまいます。
      ひとりの部下の失敗が、チーム全員の命に関わるようなミッションを果たす場合、小さなミスが起こった時こそ、すぐにチームメンバーに共有し、ミスをリカバーするための策をみんなで即座に練ることが求められます。起きたミスを繰り返さない、失敗を知見として生かしていくマネジメントを可能とするには、チーム全員が、失敗や自分の弱みを報告しやすい空気を作ることが大切です。

      2つ目のキーワードは、「チームの心理的安全性」という考え方です。
      次の章では、労働改革に導入して成功した、Googleの事例から高信頼性組織と心理的安全性が、一般企業にどのように有益か考えていきます。

      Googleが突き止めた、
      企業の生産性を上げていくための意外な事実とは。

      米Googleが2012年に開始した労働改革プロジェクト「プロジェクト・アリストテレス」。2015年に、このプロジェクトの集大成として、発表された事実が注目を集めました。

      心理的安全性こそが、チームの生産性を高める重要な要素である。

      チームの心理的安全性を最初に提唱したのは、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンソン氏。
      彼女は、この概念を「対人関係においてリスクのある行動をしてもこのチームでは安全であるという、チームメンバーによって共有された考え」(※)と定義しています。
      ちょっと難しい表現ですが、言い換えると、自分の弱みを相手に見せたり、失敗しても大丈夫!という空気が流れているチームとも言えます。

      ※出典:Google re:Work「心理的安全性を高める」

      Google社内には様々な業務に携わる数百のチームがある中で、生産性の高いチームもあれば、そうでないところもある。同じ会社の従業員なのに、なぜ、違いが出るのか?この課題を様々な角度から分析し、より生産性の高い働き方を提案することがプロジェクト・アリストテレスの目的でした。
      ちなみに、プロジェクト名称は、アリストテレスの言葉「全体は部分の総和に勝る」から命名。Googleの「人員分析部」が専門家を多数招集して推進。まさに、グローバルで多様な人材を抱えるGoogleが本気で取り組んだビッグプロジェクトでした。

      この調査において、何百万ドルもの資金と約4年の歳月を費やした結果、チームの生産性向上に重要なのは「高い能力を有したメンバーを集める」ことよりも「チームがどのように協力しているか」であることがわかったのです。
      Googleはこの研究結果を、自社の情報サイト「re:Work」で「チームを成功へと導く5つの鍵」として発表しています。

      https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/

      5つの鍵とは、
      心理的安全性(Psychological safety)
      相互信頼(Dependability)
      構造と明瞭さ(Structure & clarity)
      仕事の意味(Meaning of work)
      インパクト(Impact of work)

      です。
      その上で、心理的安全性は成功するチームに含まれる単なる1要素ではなく、その他の4つの力を支える土台であり、チームの成功に最も重要な要素であると結論づけたのです。

      出典:Google 自社サイト「re:Work」より図を起こしました。

      自らの弱さをさらけだすという勇気を持つ。
      それがハンブルリーダーの出発点。

      ハンブルリーダー養成講座で扱う2つのキーワードについてご紹介してきました。

      個と個が高いレベルで信頼し合っている組織=高信頼性組織
      個が失敗や弱みをさらけだしやすい空気を作ること=心理的安全性

      あなたがマネジメントするチームに照らし合わせるとどう感じられますか?
      個人の小さな失敗が、組織の大きな成長になり、失敗しても、大丈夫!というマインドでうまく組織が回り出すとしたら?

      一般企業でも、実践しない手はないと思うのです。けれど、上司や、メンバーに弱さや失敗をさらけ出すことは、言葉で言うほど簡単ではありません。
      そのために、まず、リーダー自らが、自分もミスを犯す可能性を抱えた「弱み」
      のある人間であると開示することがポイントになります。上司も部下も、相互に失敗の開示を恐れないこと、それは冒頭のエピソードで紹介したマクリスタル将軍の実現した“ Eyes on,hands off ” (見守りつつも、手を出さない)の職場とも言えるのではないでしょうか。

      その実現の先には、勝ち負けの世界での勝利や、生産性ももちろん、社員のクリエーティビティ=創造性も向上できるのではないかとハンブルリーダー養成講座では考えています。

      謙虚なリーダーシップの効果

      出典:ハンブルリーダー養成講座 講座スライドより抜粋しました。
      Wang, Y., Liu, J., & Zhu, Y. (2018). Humble Leadership, Psychological Safety, Knowledge Sharing, and Follower Creativity: A Cross-Level Investigation. Frontiers in Psychology, 9, 1727.

      一人ひとりが考え、成長を続けていく人材を内包し、育て続ける組織になるためのあり方とは?マネジメントが、「自らの弱みをさらけだす」ことから始まるハンブルリーダー養成講座。従来のマネジメント研修とはアプローチが異なる、まだ日本の一般企業の中では、めずらしいメソッドが詰まった研修です。さまざまな業種のさまざまなリーダーの方に体験していただきたいと思っています。

      さぁ、今日もハンブルでいこう!

      コピーライターK

      PROFILE

       

      RECOMMEND

      リードビジネスゲーム️(LBG)ver2.0のご紹介
      無料

      mail magazine

      最新ソリューションネタを
      メールでお届けします!

      ALL TAG