課題解決マーケティング情報サイト
[ Do! Solutions|ドゥ・ソリューションズ ]

      IoT・デジタルインフラでみんなが幸せになる世界~IoTNEWS 生活環境創造室が描く未来のインフラ ~[後編]

      IoT・AIの専門メディア『IoTNEWS』と電通が協業し2019年2月に設立した「IoTNEWS 生活環境創造室」。両社のそれぞれの強みを活かしながら、生活者向けIoT事業を新たに始めたい企業の支援を行っています。

      後編では、IoTNEWS 生活環境創造室が描く「みんなが幸せになるデジタルインフラのある世界」とはどんなものかを、さまざまな例とともにご紹介。あわせて、同室がそれをどう実現しようとしているかにも迫ります。

      前編はこちら

      PROFILE

       

      生活者の習慣は意外とあっさり変わる

      前編ではテクノロジーがインフラ化した例として、交通系ICカードが挙がりましたが、他にそういった例はありますか。

      吉田:スマホもまさに今では完全にインフラですよね。家庭用の光回線も、高速のWi-Fiなんかもインフラです。そういう意味ではでエアコンだって自動ドアだって、電気・ガスだってインフラといえます。

      生活者のライフスタイルや行動って、意外とあっさり変わってしまうものだと思います。まずは環境が変わっていき、多くの人が「そっちの方がよさそうじゃない?」と感じられた時、一気にそちらへ移っていく。

      昔でいえば、それまではうちわであおいでいたところに扇風機が登場したことで、「あなた、まだうちわ使っているの?」なんていわれてしまうようになる。それこそが生活者の行動変化です。テレビの登場もそうです。テレビが出始めた頃は、街頭にテレビが置かれていて、みんなが力道山や巨人戦を観るために集まった。テレビがなければ家でお酒を飲んだり家族としゃべったりしていたのに、テレビの登場で行動がガラリと変わったわけですよね。

      多くの人が行動変化を起こすものの条件はなんでしょう?

      吉田:いかにそれをスムーズにできるかが一番のポイントだと思います。たとえば、かつては多くの人がレンタルCD店でCDを借りていました。対して今は音楽ストリーミングサービスの方に人が流れています。こちらであれば借りに行く手間も返しに行く手間もかからず、借りたCDを家で録音する必要もない。録音したメディアを家に置く必要もない。そしてスマホやPCなどいろいろなデバイスで聴ける。要は圧倒的に便利でラクなんですよね。

      カギは「フリクションレス」であること

      映像に関しても同じことがいえます。かつてはレンタルビデオ店で借りて観るというのが主流でしたが、最近は家で自由に観られるビデオ・オン・デマンド(動画配信サービス)を多くの人が利用しています。よく考えてみると、レンタルビデオ店に行けば新作がズラッと並んでいて最近の映画がひと目でわかるし、ランキングもあったりして、とても選びやすい。

      これに対してビデオ・オン・デマンドにはそれがないし、観られない作品もあったりして、そういう意味ではサービスレベルは下がっているのかもしれません。でも、わざわざ店に借りに行ったり、期日までに返しに行く必要がないから、圧倒的にスムーズに映画を観られる。要するに生活者は、たとえサービスレベルが多少落ちたとしても、現状よりスマートな手段が出てきたら、そちらの方に流れていくのです。

      そんなことから、いま欧米では「フリクションレス」という言葉が1つの大きなキーワードになっています。フリクションは摩擦の意味なので、いかに摩擦=それを行う際の手間や心理的障壁を減らすかが求められてきているわけです。まさにDXを成功させるカギも、そこにあるでしょう。

      今の時点でフリクションレスな未来の生活を考えるとしたら、どんなものが挙がりますか。

      吉田:よく事例に挙がる一つが、カメラ付きの冷蔵庫です。ヨーロッパでは既に出てきていますが、日本にはまだありません。この機能が進化するとどうなるかというと、「ビールがありません」や「牛乳が残り少ないです」、「豚肉の消費期限が近いです」などといった情報を冷蔵庫にコネクトしているスマートフォンに受信できるようになるでしょう。

      テクノロジーの進化だけでは幸せになれない

      吉田:加えて食品の1日や1週間の消費量が測れるようになるので、牛乳やビールのサブスクリプションも可能になるかもしれない。さらには豚肉とキャベツの消費期限アラートを出す際に、『回鍋肉が作れますよ』という提案をレシピとともに受け取れたら面白いですよね。フードロスも解消され、何を作ろうか悩むことも回避できる、そんな未来がけっこう目の前にきている状況なのかなと思います。

      ただし一つ重要になるのが、ラクさや便利さだけでは、人間は幸せにならないということです。

      それはなぜでしょう?

      吉田:テクノロジーが進化するだけでは、むしろ面倒くさいことが増える場合があるし、前述のようにテクノロジーを使えない人にはかえって暮らしづらくなることもあります。あるいは、感謝されたり認められたりといった、人としての存在意義を感じられなくなる可能性もある。要は、満たされないということですね。実際に今、テクノロジーが大きく進化しているにも関わらず、多くの人がそうした苦痛や不幸せさを多かれ少なかれ感じているのではないでしょうか。

      だからこそ、未来の生活者ジャーニーをきちんと描くことが大切になってきます。その未来ではどんな体験が得られ、どんなフィードバックが受けられるのか。つまりは、その未来が訪れることで本当にみんながハッピーになれるのかというのを、最初にきちんと検証することが重要になるのです。

      「洗濯しなくていい未来」とは

      未来の生活者ジャーニーとは、具体的にどんなものですか。

      吉田:たとえば洗濯について考えるとしましょう。洗濯機の機能は進化していますが、未だに洗濯後に干し、それを取り込んで畳んでタンスにしまわなくてはいけません。それにより、せっかく干したのに雨が降ってしまったりとか、土日の予定を削って洗濯に回すとか、いろいろな手間やストレスが発生します。

      そこで、いったん「洗濯しなくていい未来」というのを描いてみます。洗濯をしなくてOKになったら、きっと好きなことにたくさん時間が使え、ストレスも消え、とてもハッピーになるなと。

      そこから、それを実現するのに必要なことを考えていきます。まずは、宅配クリーニングみたいなサービスを使うことが一つ考えられる。あるいは洋服自体を変える方法もある。服の素材を形状記憶にすることで、仕事から帰って服を洗濯機にぽんと入れれば、翌朝、服が洗濯乾燥されてそのまま着られる状態になっている。これなら干す作業も取り込む作業もタンス自体もいらないから、使える時間と部屋の空間が増え、とても豊かな生活が送れるぞと。

      それは幸せですね。

      こんなふうに、まずは「本当にあるべき姿」みたいなものがきちんと描けると、そのために必要なアイデアがどんどん出てきますね。

      コロナにより「あるべき暮らし」が加速

      そして私たちのチームはそういったジャーニーを描くのが得意なので、クライアントには大まかで構わないので「こんな暮らしになったらいいな」と話していただければ、それを形にすることができます。あとは、そこに向けて何をすればいいかを一緒に考えていきましょう、と。それが私たちの業務の大まかなフレームワークになります。

      さらには、その後のプロトタイプ作りから、事業の動き出し・普及促進までをお手伝いすることもできます。その際は、IoTNEWSとおつきあいのあるサプライヤーや、電通のクライアント企業にお声がけすることも可能です。

      そしてそれぞれの段階で、私たちと、強力なパートナーの知恵をもとにした、事業構築を進めるための仕組みがあります。

      とはいえ、まずはセミナーから入っていただくだけでも、価値を体感していただけるのではないでしょうか。チームにはAIやVRをはじめ幅広い分野のスペシャリストがいるので、いろいろな領域についてお話できますし、“どこよりもわかりやすいセミナー”というのを一つのウリにしています。

      IoTNEWS 生活環境創造室としての、この先の展望を教えてください。

      吉田:今は世の中でコロナ対応の生活スタイルが進んでいて、不便を感じている人や、前の方がよかったと思う人も多いかもしれません。でも少し引いた目線で見れば、それは「あるべき暮らし」に向かって加速しているともいえます。みんなが新しい、よりよい暮らしに変えていかなくてはと思っている今こそ、私たちにとっても大きなチャンスだなと感じています。

      本当にその人がやりたいこと、大事にすべきことに向かわせてくれるのが、テクノロジーの価値だと思います。それを念頭に、面白いアイデアというよりも、みんながいいねと思える暮らし作りを、テクノロジーを活用しながら実現していく。そんなLIFE DX=暮らしのDX化を、今まで以上に精力的に進めていきたいです。

      ※当記事は6月2日時点の情報を元に記事を執筆しております。

      RECOMMEND

      Amazon広告の基本とベストプラクティスvol.1
      無料

      mail magazine

      最新ソリューションネタを
      メールでお届けします!

      ALL TAG