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      「With Twitter」時代に合ったコンテンツの作り方〜【Twitter社×バズウォッチ座談会】マーケティング担当者が“バズ”を理解するための基礎知識[後編]~

      Twitter社でパートナーマネージャーとして活躍する岡本純一氏、大澤宏輔氏、電通でTwitterモニタリングツール「バズウォッチ」を担当する谷内(やち)宏行氏、清水嶺氏の4人による座談会。前半では、バズのメカニズム、Twitterのユーザー特性やメディアとしての特性についてお話しいただきました。後編では、企業がマーケティングに活用するための具体的な使い方や注意点に迫っていきます。

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      「Twitter&バズウォッチ」をマーケティングに生かすには?

      ここからは具体的に「Twitter&バズウォッチ」で、マーケティングやブランディングを行う際のノウハウについて聞いていきたいと思います。

      谷内:先ほどもチラッと触れましたが、なにより“そこに集まるユーザーの発言感覚を知る”ことでしょうね。日本のTwitterユーザーは、20代の女性・男性を中心とする10~30代で構成されています。そんな彼らが日常的に何に興味を持ち、どんなツイートを交わしているのかを知らないと、反応してもらえる施策を打っていけません。「物言わぬ視聴者」ではなく「物言う生活者」になっているから、バズるんです。なのに、どんな風に物言う人たちなのかを、ご年配の方ほど理解されてないように映ります。

      各性年代のTwitterの利用率は?

      岡本:ネットがなかった時代、何が流行っているかの情報を得るソースは、テレビが一番でした。そこにネットが入ってきてコンテンツがテレビから飛び出して、いろいろなニュースや話題をYouTubeやTwitterで追えるようになってきたのが、今の状況です。その結果、テレビだけを見ていればトレンドがわかる時代ではなくなり、「今、何が世の中でウケているのか?」が見えづらくなっています。

      そうした中で、バズウォッチのようなツールを使ってツイートをランキングで可視化したり共通指標で相対化することで、「今こんなことが流行っているのか!」というのが、やっとわかります。そして「どんなCMを作ろうか?」「どうマーケティング施策に落とし込もうか?」という話ができるわけです。もし、今話題のバズが自分たちに合わないなら、「別のバズを探しましょう」という判断もできますね。

      バズウォッチでは最も拡散されたツイートのランキングを見ることができる

      これまでの有名なバズ事例から、学べることはありますか?

      谷内:バズウォッチを見ていると、とてもよくバズるCMを打たれている企業がいくつかあります。ひとつは「スマイル0円」で有名なハンバーガーチェーンさんです。

      なんというか、間合いが美しい。2つのハンバーガーを並べて「食べたいのはどっち?」と。こういうのを見せられると「こっち!」と反応・発信したくなるじゃないですか。一見、何てことなく見えるこうした施策の積み重ねや波状効果が、ユーザーを吸引するんだろうなと思います。

      もうひとつ、圧倒的に強いのが、「カップラーメン創始」で有名な食品メーカーさんです。ほとんどのCMが恐ろしいほどバズります。「バズる勘所」を捉えているというか、「今の若い人たちはこういう情報・ネタに興味を持っていて、こういう角度でこう訴求すると、こう動いてくれるはずだ」という分析と狙いが、見事に当たっていく。あの肌感のすごさは、たぶん相当にバズを研究されているんでしょうね。特に、テレビ由来ではない、ネット由来のネタを捕まえてCMに落とし込む嗅覚は「半端ない」です。

      バズを起こすには「ネットでウケるネタ」を肌感で捉えていなければいけない、と。

      谷内:ネットユーザーって、ネットで情報を吸って吐いて生きているような人から見れば、意外とシンプルなんですよ。テレビとは少し違うけれど、他愛もない話で盛り上がっているのは一緒。それをいかに企業のコミュニケーションに取り込めるかです。バズの中から何をどう拾うかはセンスが問われるでしょうけど、それはこれまでのマスコミュニケーションの世界でも同じですよね。

      「ソーシャル時代のマーケティング施策をやらなきゃ」「バズらなきゃ」と構えると、つい難しいことを考えてしまいがちですが、ユーザーさんは普通の若い人たちですから、あまり難しく考えなくてもいいと思います。それに、あまり難しいことって結局バズらないんです

      肌感を身につけるためにも、リスニングの重要性は増していきそうですね。

      岡本:海外では、企業アカウントが政治的・社会的なスタンスを表明することも多いですが、日本ではなかなか難しいですよね。たとえば、「私たちはこの社会運動を支援します」と発信しても、なかなか反応を読みづらい。

      しっかりツールを使ってリスニングした上で、自社のブランドやサービスがどういった形でツイートされているのか? センチメントがネガティブなのかポジティブなのか? そのあたりを把握した上で発言をしないと、思わぬ方向に着地してしまいます。相手あってのソーシャルですから、「発信して終わり」ではなく「どう返してもらえるか?」「どうスタンスを示し続けられるか?」が、とても重要です。

      私がお話しさせていただくときは、必ず最初に「しっかりリスニングしてください」「こうやってトレンドをまず知ってください」、そして「自社がどういう形で受け取られているかを見てください」と言います。自社のポジショニングやネットでの風評を理解した上で、「どんな層にリーチさせるか」「どんなマーケティングが必要なのか」を考えることが大切です。

      清水:たとえば、グローバルで展開するラグジュアリーブランドさんや大規模テーマパークさんなどでは、年間のツイート数が300~500万にも達します。さらに、それだけのツイートがリーチする人数を考えると、とてつもない数になります。これだけの大規模のアカウントになると情報量も膨大で、少数の担当者が扱えるレベルではありません。

      でも、実際には、1~2人のマーケティング担当者で運用をしている例がよくありました。今はもう企業として、あるいはブランドとしてケアしていかなければいけない時代に入っているんです。「肌感を持っている少数で」ではなくて「共通言語を作ってみんなでできるように」という発想が大切になってくると思います。

      大澤:コロナの影響が長く続く中で、どういうメッセージを投げかけるかは、企業も悩んでいるところだと思います。間違ったメッセージを発信しないためにも、まずトレンドを因数分解して、可視化をして、「こういうものが流行っているんだな。じゃあうちはこういうメッセージをするべきじゃないか」と方針を打ち立てることが大事ですね。

      「For Twitter」から「With Twitter」へ

      では、これから企業は「Twitter&バズウォッチ」をどのように活用していけばいいのでしょうか?

      谷内:もうTwitterはTwitterの中だけのために使うツールじゃないな、と思っています。まず、ネットやTwitter上で日々生まれているトレンドを「バズウォッチ」などを参考にしながら吸収して、マーケティング施策に生かすことが大事です。

      そうやって培われた肌感を持って作ったCMやデジタル施策が「今、話題になっています!」とテレビ番組で取り上げられ、より広い層に知ってもらうという感じですね。「For Twitter」から、「With Twitter」という発想に転換してくことが大事でしょう。

      「バズウォッチ」は、そんな中で「世の中の人が話題にしているCM、テレビ番組、トレンドワード、トレンドツイートは今こうなっていますよ」と、わかりやすくランキングや指標を提示するツールになっていけたらなと思っています。たぶん、世の中には、みんなが「今何がバズってるの?」を知るための、こういうツールが必要なんだなと思います。

      岡本: Twitterがスタートとした時から今まで、「リツイート」を始めとした“使い方”ってみんなユーザー主導で生まれているんですね。ユーザーが自発的に始めてくれた。なかでも特に、日本のユーザーがTwitterムーブメントを牽引してきたといっても過言ではありません。ムーブメントは文化に変容し、日本の社会の中で大きな意味を持つことに繋がりました。

      そんな文化が形成された中なので、「あなたたちはこういうのが好きでしょう?」と、押し付けがましくネタを投下すると炎上してしまいます。「こんなのもありますよ」と、提案型のコンテンツの置き方をした方がいい。

      それともうひとつは、“バズらせる狙い”を見定めて動くことが大事ですね。「トレンド入りさせたい」なのか、「マイクロコミュニティの中でロイヤルティを上げてファンを増やしたい」なのか、などです。たとえば、「昨日、トレンド入りした話題って覚えてますか?」と聞くと、ほとんどの人は覚えていません。仮にトレンド入りしたとしても、トレンドは瞬間風速でしかないのです。どんな方向性や目的を持って、バズを“狙いに行くか”が大切になってくると思います。それなしに、単にバズりさえすればいいというような、単純な世界観でもないことをご理解いただきたいですね。

      清水:“バズの方向性”は、私も大切だと思います。実際に、多くのクライアントに、そういうお話をしています。簡単に言うと、ツイートを見た人に「どんな感情を持ってもらうのか?」、また「どんな行動をしてもらうためのものなのか?」です。そのために、ブランドらしさや製品情報、ユーザーの声、自社のフィロソフィーなど、それぞれをどんな方向に舵を切ってコンテンツ化していくかを考えていく必要があります。

      バズを理解するために、まずは試してみよう

      最後に、これからTwitterに注力しようという企業にメッセージをいただければと思います。

      清水:ある自動車メーカーのアカウントを運用させていただいたときに、Twitterを通じて“ユーザーの声”を聞くのってすごく楽しいなと思いました。リコールなどの問題が起きてしまったときには、批判もたくさん受けるんですが、応援してくれる人もたくさんいて、“そこに人がいるんだ”ということをすごく実感しました。

      「たかがソーシャルメディアでしょ」と思っている方もいるかもしれませんし、「データを駆使して……」と難しく考えている人もいるかもしれません。しかし、コンテンツ制作だけでなく、広告出稿やデータ分析も含めて、Twitterにまつわるすべての作業は、お客様と本当の意味で対話できるものです。とてもユニークで、やりがいのある仕事だと思いますね。

      大澤:まだTwitterをやっていない企業や、注力していない企業にお伝えしたいのは「恐れるなかれ」です。「Twitter=すぐに炎上」のようなイメージを持たれて及び腰になっている方も、少なからずいらっしゃると思うんですね。でも、みなさんがお話されていたように、炎上の捉え方もさまざまで、賛否両論を巻き込んだ、本質的な議論が成されるようになったりするわけです。

      そうしたことを理解した上で、「まずはTwitterを覗いてみよう」「まずTwitterで試してみよう」と、ツイートするのではなく、どんなツイートがあるかを調べる。あとは気軽に使ってもらえたらと思います。話は戻りますが、そのためにバズを理解することが、さらに重要になってくるかなと思います。

      谷内:「バズウォッチ」は、もともとバズ音痴だった私がつくったサービスなので、きっと大勢の人の気持ちを楽にしてくれると思います。まずは、ぜひお試しください!

      Twitterは多数のユーザーがいる複雑かつ巨大なコミュニティ。そんなイメージを持っていた方も多かったかもしれません。しかし、今回の座談会を通じて見えたのは、「物言う生活者」が集まって、いろいろなニュースや事象に反応している日常がそこにあるということ。

      彼らの普段の暮らしぶりや、普段の発言傾向を知り、常に沸いては消えるトレンドのバズ事情がどのようなものとなっているのかを、肌感をもって知っておくことは、何よりも重要となります。炎上するのは、ユーザーに寄り添えてない証拠と言えるかもしれません。「Twitter&バズウォッチ」でユーザーの気持ちを読み取ることが、これからのマーケティング、ブランディングの成功の鍵となるかもしれません。

      ※当記事は2020年7月15日時点の情報を元に記事を執筆しております。

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